19話
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材とか魔獣とかいろんなもんがいっぱい飛んで来てんぞ。大丈夫なのか?というか俺がやべえよ」
さすがに現在工事中の場所は区画扉で仕切られているので風の通り道から外れているが、完成した区画に残された細かな廃材や機材は簡単に吹き飛んで来る。
そして弱い魔獣は竜巻状態の中で廃材やらとぶつかり合って自滅していく。
そこに灰色の巨大蝙蝠が飛び込んできた。すると魔獣たちは連携して廃材を壊してみたり防御するなど目に見えて理性的な集団行動を取るようになっていく。
そして徐々に壁を移動してこの空間から逃れようとしていた。
(デカコウモリが指揮官ってわけか。あの動きはともかくあれぐらいの早さならここで戦ったほうが有利だな)
あくまでランディの思考は冷静だった。強風に体を持っていかれれば廃材でやられるか魔物たちと揉みくちゃになって酷いことになる。
そんな危険な状況であることなどまるで感じさせず冷静に討伐対象を観察して通信を入れた。
「よぉし、本命が来たぞ!風を止めてくれ。えらい数になってる。足止めするから早く来てくれ」
「わかった。すぐに行く!」
強風の間はランディも身動きができないしロイドたちもここへ来ることは出来ない。ここから合流までの時間が元警備隊の腕の見せどころだ。
一分もすれば風が完全に緩やかになり浮き上がっていた廃材たちが地面に落ちるのと同時に自由に行動出来るようになった。それは魔獣たちも同じ。2、3アージュの巨大魔獣と百体ほどの小型魔獣が一気にこちらに向かってきた。
ランディは目の前にある区画隔壁扉を閉めに走り込んだ。
「ふー、危ねえ」
扉を起動させるスイッチを押して扉を閉めるとやっと息を吐いた。
十秒も掛からなかったがギリギリ捕捉されずに逃げ込めた。この長い足に感謝だ。
問題はここからだ。いくつもの通気路がここで合流しているため一つ区画扉を閉めても封じ込めは出来ない。流れてくるようにあえて開きっぱなしにしているからだ。
むしろ完全な封じ込めは魔獣を結束させ手強くするので指揮を離れて逃げていく小型魔獣は無視して良い。逃げてくれたほうが都合が良いくらいだ。
ランディはスタンハルバートを握り直すと扉を開いて中を確認した。
巨大蝙蝠の周囲から小型魔獣がバラけつつある魔獣の集団が別の通路に移動していた。予想通り動きは巨大蝙蝠と合わせており鈍い。
それを確認すると魔獣集団に向かって背後から走り込むとスタンハルバートの導力器から発生する衝撃波で増幅された一撃を叩き込んだ。
数匹の魔獣が消し飛ぶがランディはそのまま魔獣集団が向かっていた通路に走りこみ扉を閉めた。
小型魔獣にいくつか攻撃を喰らったがまだまだ許容範囲。
目標の大型の蝙蝠魔獣を見失わないよう、そしてこの広い場所ならば狭い通路より戦闘がしやすい。仲
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