19話
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を見てたら思い付いたんだ。空気の流れの先が新市庁舎地下に繋がってるって」
「あの風が強かった場所か、あそこの向こうが行政区の工事中のところに繋がってたのか?」
「あれは工事の予算が下りてないからよ」
「そこに空気の流れが集中するなら、魔獣は蝙蝠だったし強い風で流れ着くんじゃないかな?まだ工事中なら強い風で何か起こることもないしほかの場所への影響も少ないと思うんだ」
「まあ駄目で元々だ。空気止めるよりはマシだろうし、俺は賛成だね」
ほかに良い案もないので全員が同意したが、問題は空気の出口である新市庁舎地下空間前の広い場所には誰が行くかである。
空気の流れを誘導するために隔壁を閉じたり開けたりして、ファンをフル回転させて強風を起こしても魔獣がそこに来てないと意味のない行為になってしまう。誰か先回りして確認役が必要になる。
「これは俺が引き受けよう。そっちも三人なら魔獣に遭遇しても何とかやれるだろうし、俺もデカイのが来たら逃げるから。エニグマで状況を伝えるから合流してから叩くぞ」
最初は言いだしっぺのロイドがリーダーとして危険な確認役をやると言って聞かなかったのだが、ランディがどっちがなっても良いが前回格好良いとこ見せたんだからちょっとぐらい見せ場を作らせろと言い出したのでロイドばかり良い格好させのもどうかと思うとエリィとティオも同意してしまったのでそう決まった。
まずはティオがエニグマの通信機の同時通話機能の使い方を教えていたのだが、途中から、これってさっき自分が提案したことじゃないかとわかるとちょっとムッとしていた。
通話できることを確認してランディと別れると地図上にある巨大送風機のファンを一つずつフル回転させていった。
地図上では空気の取り入れ口は市外の新鮮な空気を取り入れるためかなり遠くに作られているらしく、そこまでは行けなかったが、その近くまで行き出来るだけ広範囲に強風を引き起こした。
予想よりもかなり強力な送風装置に驚きながらも巨大地下空間の換気を行うのだからと思い、これで複数の風の流れが集約し、この風の流れに手配魔獣がいればランディのいるところに流されていくはずだ。
「ランディさん?どうなってますか?」
「お前ら風、強過ぎないか?もう跳んだら飛べるぜ?なあ、俺、吹っ飛ばされちゃうよ?」
「手配魔獣が来るまで耐えてください。本当に危なくなったら止めますから言ってください」
体が浮くほどの強風に晒されて風を避けるために壁の隅に身を隠していたランディはエニグマで通話するのも難しい状況にあったが、大型魔獣が来ない以上風を止めるわけにも行かず軍用コートで風を凌いで待ち続けることに。
しかし数分もしないうちに小型魔獣が飛び込んできた。それも廃材やらと一緒に。
「おお〜い、なんか廃
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