過去〜
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「アリ、エッタ・・・」
「ありえった?」
少女が繰り返す。
「あ、ああ・・・どうかな?」
「ありえった・・・名前・・・アリエッタ!」
少女・・・アリエッタが俺に飛び付いてくる。
「アリエッタ、嬉しい!ありがとう、サキ!」
・・・後でライガクイーンに聞いたが、何れはアリエッタも人並みの暮らしをさせたかったらしい。アリエッタも俺と同じように海に流されてきた・・・ただし、アリエッタは当時赤ん坊だったから、どうしても知識が得られなかったらしい。
「なるほどね・・・」
まだ文字と言葉しか教えてないが、この調子ならきっと歴史や常識も・・・だけど、その日々は急に終わりを告げる。
「海か・・・」
俺は崖の上から遠くを眺めていた。
「俺にも・・・家族はいるのかな」
そう呟いた時、後ろから物音がした。
「アリエッタか?」
振り返ろうとした瞬間。
ズシャア
「・・・え・・・」
背中に冷たい感触。斬られた、と気づく前に身体は力を失い、崖下に落下していく。
「・・・」
そのまま意識が黒ずみ、同時に水面に落ちた・・・そしてまた流れ、ガイに助けられて、今に至る・・・と言うわけだ。
「(アリエッタ・・・どうしてるかな・・・)」
そのままキムラスカ中を探し回るが、まったく見つからない。
「まさか・・・マルクトか?」
俺は再び飛び、今度はマルクトに入る。・・・そして近くの村・・・エンゲーブに寄る。
「あの、すみませんが・・・ここら辺に紅い髪のチンピラみたいな奴が来ませんでしたか?」
「ああ・・・それなら昨日、ここを出ていったよ。確か・・・チーグルの森に行くとか・・・」
「ありがとうございます。それでは」
俺は村人に頭を下げてから森へ向かう。
「ここがチーグルの森か・・・」
俺は辺りを見渡しながら歩く。
「でも、ルークがこんな森に来たがるか・・・?」
そんな事を考えながらもどんどん奥に進んでいく。
「(ッ・・・血の匂い・・・)」
そして最深部で見たのは・・・
「・・・ライガクイーン!?」
血塗れで倒れていたのはライガクイーンだった。
「どうした!?何があった!?」
俺はライガクイーンに回復術をかけながら問いかける。
「ガァ・・・」
「『人間にやられた』だって?」
どうやらライガクイーンも俺だと分かったようだ。
「一体誰が・・・」
「グォォ・・・」
「『マルクト帝国の人間』・・・そうだ。他のライガやアリエッタは!?」
「・・・」
「ライガクイーン!」
俺は慌
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