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魔法少女リリカルなのは 〜光の戦士〜
答え
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んでるとでも伝えといてくれ」

「分かった」

そう言ってサキは屋上から去っていった。そして誰もいなくなった屋上でオレは一人静かに涙を零す。サキの言う通りなのだ。オレが居なくてもGUYSだけでも地球を守れるのだ。父さんもオレなんかよりも強い。なら、オレが戦ってきた意味は何だったんだ。身体を痛めつけ、家族に不審に思われない様に神経を削って、それで得られたのは対怪獣戦の経験値と自分の無力さ。オレの戦ってきた意味は何なんだよ。







オレはもう戦えない。








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屋上への扉に身体を預けながら光の嗚咽を聞く。ちょっとだけ気になって戻ってきてみればこの有様だった。ヒッポリト星人と戦ってから調子を崩していたのは周知の事実だけど、何が原因かまでは分からない。致命的だったのはその後のテンペラー星人に敗北した事。そこからは坂を転がり落ちるが如く調子を崩し続けていった。以前速攻で倒した事のある怪獣にすら手こずる様にまでなってしまった。肉体的にも精神的にもボロボロになってしまっている。傍で見ている私達の方まで辛くなる程に。だから私の本音が少しだけ漏れてしまった。

『メビウスやGUYSがどうにかしてくれますよ』

皆の中で唯一ウルトラマンである事を知っている私に、今までの自分を否定されてしまった光はこれで戦いから身を引くはず。今は辛いかも知れない。だけどその方が光は楽になれる。友人としてこれ以上ボロボロになるのは見たくなかった。

「これで間違ってない。間違ってないはずです」

なのに光の嗚咽が心から離れない。これで正しかったのかと反芻してしまう。そんな中、光の嗚咽は更に大きくなってきた。それが余計に私の心を乱す。これ以上は聞いていられない。授業に遅刻してしまうからと心の中で誤摩化してその場を離れる。ただ一度だけ振り返って。






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屋上での出来事からオレはウルトラマンへの変身とバリアジャケットの展開が不可能になった。ウルトラ念力も弱体化の兆しが見えている。そんな出来事があったせいか、心の中に蟠りを持ちながらもスランプに陥る以前の様に振る舞える様になった。とは言っても全快とはいえないし、アリサとも険悪なままである。これに関してはオレが悪いのだが、もう少しだけ時間が欲しい。まだ完全に心の整理が付いていない状況では以前の様にはなれない。その事をなのはを経由して伝えてもらった。その返答にクリスマスまでは待ってあげると返ってきた。17日もあればなんとか立ち直れるはずだな。
それから一週間、怪獣が現れたと感じてもオレは動
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