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遊戯王GX−音速の機械戦士−
−クイーンとの邂逅−
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ッキなどと呼ばれていたが、かなり謎が多いデッキだったぞ」

「謎? ……そんな話は聞いたことが無いんだが、聞いてもいいか?」

 俺の言葉を聞いて三沢は逆に驚いていた。昔から、あまり噂話のようなことには、興味を引かれない性質ではあった。

「知らないのか?」
「ああ」

「そうだな……曰わく、ペガサス会長自らがデザインしたカードだ」

「……いきなり凄いのが出て来たな……」

 明らかにデマじゃないか、と流石に愕然としてしまう。

「ああ、いや、確かにこれは俺も驚いたが、これは正しくないようだ」

「まあ、だろうな……ただのコモンカードだろうに」

 俺の一言に三沢は、『いや、これがそうとも言えないんだ』という風に首を振った。

「いや、あのカードデザイナー、フェニックス氏が残したシリーズの内の一つらしい」

「……フェニックス氏!?」

 ――フェニックス氏。プラネット・シリーズなどのシリーズを描いたカードデザイナーだが、何者かに殺されてしまったために彼の作り出したカードはとても希少価値がある。

「おいおい、冗談は止めてくれよ三沢」

「いや、恐らくこれは真実だ。と、いっても、機械戦士たちに希少価値は無く普通にパックで当たるがな」

 これは俺の予想だが、と、三沢は前置きを言う。

「恐らく、フェニックス氏が新人の頃に書いたカードなんじゃないか?」

「なるほど。他には何か噂でもあるのか?」

「後は…そうだな。曰わく、【機械戦士】デッキは、カードの精霊が宿っている」

「……そこまで来るとオカルトだな……」

 俺はあまりオカルトは信用してはいない。絶対にない、などと頭ごなしに否定する気にはならないが、カードの精霊とやらはあまり信じることが出来なかった。

「ああ。この噂は流石に俺も信じられなかった」

「だろうな……そういえば、三沢のデッキはどんなデッキなんだ?」

 三沢は俺のデッキを知っているが、俺はデュエル場を直していたため、三沢のデュエルを見ていなかった。俺の質問に、三沢はふむ、と少し考える動作をして――

「いや、秘密にしておこう。そっちの方が面白そうだ」

 などとのたまった。……どうやらこいつ、ただの秀才という訳では無いらしい。

「おいおい、狡いじゃないか…と言いたいところだが、確かに、そっちの方が面白そうだ」

 ……そんな話を二人で笑いあって話していると。

「おい、見ろよ!島が見えてきたぞ!」

 その一言に皆で窓を見れば、そこにはデュエルアカデミア――俺たちがこれから三年暮らす学校があった。


 ……校長先生の長話が終わり、俺は黄色の服を渡された。

 ――ラー・イエロー。

 入学テストの筆記
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