サボり
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響の言った呼び名が気にくわなかったのか箒は激昂した。響はそれを見てケタケタと笑いながら箒をなだめる。
「まぁまぁそう怒るなよ篠ノ之。仕方ねぇだろ?クラス全員の名前なんて覚えられっかよ」
「ふん!最初から覚える気など無かったのだろう!?」
……おお大正解。いい勘してるねー。
箒の言葉に一夏がさすがに止めに入る。
「おい箒!それはさすがに言いすぎ……」
「お前は黙っていろ一夏!!」
「はいぃ!!」
あまりの剣幕に一夏もたじろぎ小さくなってしまった。一方箒の隣にいた本音は気にした風も無く召しにがっついている。
「大体何だ貴様のその髪は!!本来黒であるべき日本人の髪を金髪に染めるなど言語道断だ!!」
まだまだ出てくる言葉に響も内心で関心すら覚えていた。
……まぁ原因は私でもあり私の隣にいるコイツでもあるんだが。
「この髪は私の趣味で染めてんだ。そこまでお前に言われる筋合いはねぇよ……。ご馳走さんでした」
箒の言葉を軽く受け止めながら響は席を立つ。それとほぼ同時に本音も食べ終わり響と共に席を立つ。
そしてわざと箒のもとまで行き通り過ぎざま、箒だけに聞こえる声で告げた。
『安心しな。一夏のことを取ろうなんざ思ってねぇよ』
「っ!?」
響の言葉に箒が赤面し振り返るが響は、先ほどのように箒だけに聞こえる声でなく一夏と箒二人に聞こえるように言う。
「お前らも織斑先生の出席簿でぶっ叩かれたくなかったらさっさと食い終われよー」
その言葉に反応したのは一夏や箒だけでなくその場にいた1年1組全員だったが。
3限と4限の休み時間に響は箒に呼び出され共に廊下に出た。
「あんだよ?急に呼び出しやがって」
「その……朝のことなのだが」
箒は体の前で指を絡ませ俯きながら響に謝った。
「朝はすまなかった。あの時は私もイライラしていたとはいえあんなことを……。本当にすまなかった」
「別にいいさ。アレぐらいのこと中学で言われなれてるしな」
神妙な面持ちで謝る箒とは裏腹に響は結構軽いノリで返す。だが箒はそれだけでは終わらず響に聞いた。
「それと一夏のことを取らないというのは本当か?」
「ああ。別に私はアイツになんてぜーんぜん興味ないし、名前で呼ぼうと思ったのは……ほらアイツの姉ちゃんの織斑先生がいるだろ?それと混ざるから面倒くさかったからなんだよ。だから気にすんな」
「そ、そうか。すまないな急に呼び出してしまって」
箒のその言葉を皮切りに二人は教室に戻っていった。
教室に戻り響は本音に何があったのか聞かれたがそれを軽く流し席に戻った。ちなみに本音が響に話しかけた所を見て複数の女子
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