第40話 少年達は尾行するようです
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……フフッ、木乃香も似合ってるよ。かわいいかわいい。」
「ブフッ!もー、しゅーまはん!なにすんの?」
膨れた頬を指で突いてやると、空気が出て笑ったような音がする。
やられた木乃香は怒っているような、嬉しいような顔をしている。機嫌が治ったようでなによりだ。
「じゃ、行くか―――って、どこ行くんだ?」
「えーっとな?せっちゃんの服見て、靴見て、なんかかわええもん買うんや。」
「なるほど、刹那改造って訳か。じゃあ電車かな。」
言いながら歩いていく木乃香と俺。
刹那は少々事態を把握できていないようだったが、気付くと走ってくる。
「ちょ、このちゃん!そんなの聞いてないわ!」
「今言ったんやもーーん♪ええやん、しゅーまはんに選んでもらえば間違いないし?」
キャーキャー言いながら、今度は二人が走って行く。
見ていると、本当に、全く―――
「若いって、いいねぇ。」
・・・いかんいかん、年寄りじゃあるまいし。と言っても800歳だけどさ。
Side out
side 明日菜
「………愁磨先生ったら、こんな毎日デートしてんのかしら?」
「グググ、アーカード!イケメンはやっぱり敵ッスね!!」
十人に聞いたら十人が女って言う人でも、イケメンって言うのかしら?
カッコイイ女の人も言うのかな?刀子先生とか、ノワール先生とか、アリカ先生とか・・・
って、皆愁磨さんの仲間(って言うか奥さんよね)じゃない。そういう女の人が好きなのかしら?
「やっぱり家の中も見ないと、怪しい所はありませんね。」
「そりゃそうよねー。学園じゃ超有名人だし、事を起こせば嫌でも人目につくだろうし。
ってあんた。流石に家の中とかは無理だからね!?」
前回の事もあって、愁磨先生の家には行きたくない。体も拒否してるし。
って事は、こーやって尾行してる意味あるのかしら?無いわよね?
「桜咲さんって、あんな顔するんですね……。」
「え!?あ、ああ、そうね……。」
教室、って言うか学校での桜咲さんは凛としてて、落ち着いててかっこいいイメージしか
なかったんだけど、木乃香と愁磨先生と歩いてる彼女は、怒ってたり困ってたり照れてたり・・・
普通の中学生に見えた。・・・持ってる刀を除いてだけど。
「愁磨さんって、すごいですね……。僕なんて、桜咲さんと数回しか話した事無いのに……。」
「そ、それはホラ!愁磨先生はアンタより10歳以上長生きしてるし!
あの二人とは、子供の頃からの付き合いだって言うし!」
まぁ、私だってちょっと嫉妬してるわよ。
・・・・木乃香のあんな
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