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自殺が罪になった日
自殺が罪になった日
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昼食を食べ。彼女は部屋に戻った。
 彼女は仮眠をと るためベット に入っていた。
 すると。
「北原さん。斉藤さんこの部屋だからよろしく ね」
「えっ。なんで私のところなの? 他もあいてんじゃん。嫌がらせ?」
「違います。斉藤さんは一七歳だから。北原さんみたいなしっかりとした人が一緒の方が心強いでしょ」
 生命放棄阻止刑務所では少年院、少女院がないため未成年も成人と 同じ場所に入る。
「水本さん。いいですよ。私別のと ころ行きますから。三十路おばさんとか無理なんで」
「三十路はおばさんじゃない」
 仲の良く ない二人が声を揃えた。
「斉藤さん。あなたは絶対ここ。あなた勉強もしないといけないんだから。北原さん先生だから教えてく れるよ」
「ねえ。人のプライバシー言わないでよね。それとあんたが壊したレコーダーあれ訴えれるんだよ。だってあんた個人に訴え起こせばいいんだから。しずく に言っちゃおうかな。今度会うし」
「そんな。小林支店長みたいなきつい事いわないで。じゃあね」
 水本が逃げていった。
「ねえ。おばさん」
「おなえさん。まちがった。おねえさん」
「おなえさんいいね。おなえさん。わたし帰りたい」
「じゃあ。帰れば」
「帰っていいの?」 
「刑務官に聞いて」
「なんだ。そう いう権限持ってないんだ。先生だから特別扱いだと思ったのに」
「それじゃあ。差別になるでしょ?」
「世の中は差別でできてるんじゃないの?」
 随分すれてる一七歳だ。
「あんた。それ誰に教えてもらったの?」
「あんたって言わないで。さ く らっていって」
「さ く ら。だれからおしえてもらったの?」
「パパ。弁護士やってんだ」
「そう いう ことを言うべき人ではないよね」
「なんで? 弁護士が正義感だけで仕事してるとおもってんの?」
「思ってないけど。でもさあお父さん弁護士なら こんなとこに入らなく てすんだんじゃないの?」
「それはパパにでも無理な事あるの。おなえさん。やっぱうざいな。だから男に捨てられるんだぞ」
「う っしー」
 彼女の高校の時の同級生、下野勝の造語でう るさいという意味だ。
「ふっ。う し。何それ。う ける。わたしにおばさん用語つかわないでわからないから。あと、さあ今日。イブじゃん。マジ今日だけ帰りたい。ライアンハウスでステーキだったのにマジ最悪」
 ライアンハウスは霧野市内の高級ステーキハウスだ。彼女はそこでハンバーグを食べた事がある。
「ライアンハウスはガキの行く 場所じゃない」
「ねえ。あのカレンダーなに? きもいこと書いてる」
「無視かよ」
 前野とさほど年のかわらないさ く ら が岐路灯をバカにした。やはり、岐路灯はさ く ら のような人生をなめているやつにはその良さはわからない。

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