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自殺が罪になった日
自殺が罪になった日
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察ではなく 消防ですよ」
 長内は戸惑いながらも彼女にそのように指示した。
 彼女はその指示を受けすぐに消防に連絡した。
その後、彼女は長内が消防に電話しろと釘を刺したのは早めにその隊員に駆けつけてもらえば、高山の命が助かると思ったのか、それとも警察に電話すると何かまずい事があるのかという追想をした。しかし、その追想が終わり我に返ると。今はこんな事を考えている場合ではないと、頭を横に振って厩舎前に急いだ。
 そこには彼女の言葉では何をしていいかわからず、依然として立ち尽くす笹川達の姿があった。
「ごめん」
 彼女が近づくと笹川が彼女に何も出来なかった事を謝った。
「いいよ。今所長と消防が来るから」
 すると、一台の乗用車が厩舎に向かってきた。
 その運転席には長内の姿があった。
「あらー」
 長内が車から降り、すぐさまその電波塔に目を向けた。
 長内は携帯を取り出しどこかに電話し始めた。
 しばらくして、「ウー、ウー」とサイレンが聞こえてきた。 
 そして、梯子のついた消防車がやってきた。
 その車は彼女たちのもとを通りすぎ、厩舎脇を通ってその電波塔に近づき、車を停めた。
 また、そのサイレンで異変に気付いた加工組の連中も目を覚まし、そこに駆けつけた。
 その車から降りた隊員たちはすぐさま、救出作業に入った。
その消防車についた梯子がどんどん伸びていく。そして高山がぶら下がってる地点まで伸びたら、その梯子が止まり。その先端のバスケット部分に乗る隊員が高山を抱え、もう一名の隊員がその紐をナイフで切った。
そして、その三名がゆっくりと降り来た。
 そのバスケットから隊員によって降ろされた高山は全身を毛布に包まれていた。
 その後、高山は消防車が到着してから数分後に駆けつけた救急車に運ばれた。
 高山が救急車に乗り敷地を出たあと、彼女達は所長に指示され食堂へ向かった。
 それから、彼女達は食堂に入り、それぞれの席についた。次の指示を待っていたが所長は来なかった。
 刑務所の玄関からは次々と人が入ってくるがそれを気にするものはいなかった。
 彼女は高山が人形のようになってしまった。現実を受けいれられず顔が青白くなり、体をブルブル震わせていた。
 それから三十分ほど経ち、一人の受刑者が沈黙を破った。
「あのう。高山さんのことなんですけど」
 高山と同部屋の水野だった。
「高山さん。警備員に何度もレイプされてたんです」
「……」
 他の受刑者たちは水野のカミングアウトに驚き、誰も言葉を発っしなかった。
 それを気にせず、水野は話を続ける。
「私。刑務官に言おうとしたんですけど。高山さんがその警備員にもし刑務官にばれたら、ハメ撮りしたビデオを実家に送りつけるぞ。っていわれたから言わないで。って言われ
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