第二話
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! あんな例外のような判決を下しては何を言われるか……」
「私はあの判決が最善だと考えていますが?」
「ですが!」
「四季映姫」
死神と言いあっていると、さきほど廊下で映姫を引き留めていた男が近寄ってきた。
死神たちはその男を見ると、スッと一礼したのちその場をそそくさと去って行った。
「なぜあんな勝手なことをした?」
「幻想郷にとっても、我々にとっても有益であると考えたからです」
「根拠は?」
「彼によって幻想郷は大いに改善されています。なら、このまま来世を待ってもらうよりかは、協力してもらう方がいいと判断したまでです。判決を覆す気などありません」
何の悪気もなくしゃべる映姫。男は再び溜息を洩らすと、真剣な顔をして話し始めた。
「協力したのは?」
「部下の小野塚小町です」
「わかった。両名とも、しばらく頭を冷やしていろ」
「謹慎処分ということですか?」
「無期限のな。以上だ」
「わかりました。では、しばらくお暇をいただきます」
映姫はそう言って一礼すると、再び歩き始めた。
「まったく、彼女の能力としては裁判官として有能だというのに……あの性格だけはなぁ」
男は去っていく映姫を見ながら、再び愚痴をこぼしていた。
地獄 映姫の自室
「ふう、持ち物もほとんどいりませんし……これでいいでしょう」
謹慎処分を言い渡された映姫は、地獄に設けられている自宅とはちがう自室でなにか準備を行っていた。
「あとは……」
「映姫様!!」
映姫が何か言おうとした瞬間、鎌を持った死神が勢いよくドアを開けてはいってきた。
「遅かったですね小町。あと、ノックを忘れてますよ」
「すいません……じゃなくて!謹慎処分ってなんなんですか!」
「言葉通りです」
「それは分かってますけど……」
小町は不服そうな顔をしたまま話を続ける。
「あたいは映姫様に言われたことをやっただけなんですよ?」
「あたりまえです。それが協力したということですよ」
「それはそうですけど……」
いまだにふてくされたままの小町。映姫はそんな彼女を見ながら、ただただ溜息をついていた。
「まったく、わかったのなら早く準備をしなさい」
「はい? でも謹慎なんですよね?」
「そうですよ。ですが、『どこで』と言われましたか?」
「……」
映姫の言ったことが分からず小町は一瞬ポカンとしていたが、その意味を把握した瞬間、小町の表情は一気に明るくなっていった。
「なんだぁ。それなら
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