第八話 強敵 後編
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(やっば! すすがの家に来てたのすっかり忘れてた! こうなったらあいつを囮にしてなのはを連れて脱出しなきゃ)
「ふむ、どうやらお主との決着は次の機会に持ち越さねばならぬようだな」
「え?」
遼は作り出した黒い球体を握りつぶす。
刃に使ったのと同じ、閃光弾である。
彼らが目を塞いだ隙に、遼はフェイトに近寄り、ささやく。
「ほれ、さっさと封印するが良い」
「な!」
「仕方ないから今回はくれてやる、次までに自分を見つめ直すが良い」
バイザーのおかげで遼の視界は良好。
「へ、あの、ちょっと」
「黙っておれ、舌を噛むぞ」
目をつむっているなのはを回収して、遼はすぐに離脱した。
彼らが目を開けた時、既になのはと遼はいなくなっていた。
「ちょ! 俺は置き去りかよ!」
刃を無視して。
「さあ、どうする?」
レイは刃に問いかける。
「ちっ!」
刃は小さく吐き捨てると、彼も逃げて行った。
「じゃあ、封印すませちゃおうか?」
「え、あ、うん……」
フェイトはバルディッシュを巨大猫に近づけ、ジュエルシードを封印する。
目的は果たしたけれど、彼女の心にはモヤがかかったままだった。
(あの人、まだ戦えたはずなのに、ううん、そもそも目くらましができるなら最初に使って私かレイを墜とすことだってできたはずなのに)
手加減された、彼女はそう実感した。
それに、もう一つ気になることがある。
『次までに自分を見つめ直すが良い』
(これってどういう意味なんだろう……)
彼女の問いに答えられる者は、誰もいなかった。
話はそれるが、ずっとユーノを探していたことになっていたなのはに、方向音痴の噂がたった。
そのユーノは元巨大猫にくわえられてすずか邸を引きずられいたところを無事に保護されたと言う。
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