第八話 強敵 前編
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歩いて、メイドさんがある扉の前で止まる。
「こちらで、あら?」
彼女が部屋を開けるとフェレット(?)が猫に追いかけられている。
それが彼女の足元でぐるぐる周り、
「あ、あら〜」
遂に彼女は目を回し、倒れそうになるがちょうど後ろにいた私が彼女を受け止める。
「ファリン大丈夫……って、どうやっ立ってるのよあんた!?」
アリサの声が聞こえるけれど、何か驚いているようだ。
すると足音が近寄って来て、聞き覚えのある声で話しかけてくる。
「あ、遼ちゃん、いらっしゃい」
彼女の横からひょこっと現れるすずか。
「あ、あああ! ごめんなさい!」
メイドさんは正気に戻ったらようで、自分で体勢を立て直し、私に謝ってくる。
「別に、大丈夫だから」
別のメイドさんがお菓子を持ってきて、私たちは中庭らしき所で楽しくお茶会を満喫していた。
「…………………………」
「きゅ、きゅー?」
私は目の前のフェレットモドキ、通称ユーノを抱き上げていた。
何か、言い知れぬ違和感がある。
いつもの私なら飛びついてじゃれるくらいはやるんだけど、こいつ何か変。
でも、具体的に何が変なのかさっぱり分からない。
いっそ、魔法を使ってやろうか、そう思った時。
(!? ジュエルシード!)
そう、確かにジュエルシードの反応がした、しかもこの近くで。
「きゅ! きゅーーーーーーーー!」
すると、さっきまで大人しかったユーノが急に暴れだし、私の手を離れ森の中へと逃げて行った。
「ユーノ君! ごめん、ちょっとユーノ君を捕まえてくる」
そう言うとなのははユーノが走っていった方へ走って行く。
両者とも、ジュエルシードの反応があった方に。
これならいくら鈍感な人でも気がつく。
あのフェレットモドキはなのはの協力者だ。
おそらく守護獣だろうけど、あんな弱そうなフェレットでいいのだろうか?
まあ、そんな疑問はさて置き、私には看過できない反応が二つほど現れた。
一つは街から来る大きな反応、これはあの時に少年(データを見たものの顔も名前もすっかり忘れた)だろう。
でも、問題はもう一つ。
この感じは知らない。
という事はなのはとアイツ以外にジュエルシードを集める人がいることになる。
……これは、私も動いた方が良さそう。
「ちょっと、お手洗いに行ってくる……」
「あ、私が案内して――」
「ううん、来る途中で見かけたから大丈夫」
ファリンさんがしょんぼりしていたが、こればっかりは仕方がない。
彼女たちから見えない所まで来ると
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