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吾輩は猫である
無印
吾輩、巻き込まれる
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これで最後の一回にしよう」

「お、おう」

「――切っ――抜き――炙って――」ブツブツ


ああ、もうなんか怖いこと呟いてるよ。勝たなきゃもう一生ここから抜け出せなくなるかもしれない。とにかくこの勝負に集中しよう。


「そうだ! サイボーグに改造すればいいんだ!!」


吾輩、この戦いが終わったら久遠と一緒にいなり寿司喰うんだ……。


なんとか一哉の猛攻に抵抗し、お互い後数枚。しかし、依然としてジョーカーは吾輩の元にいる。てかこいつ取るとき全く躊躇がない。悩んで悩んで選んだ吾輩に対して自分の番になった瞬間吾輩の手札から取っていく、ジョーカーをうまく回避して……。


「ぐぬぬぬ……」

「どうした? 早く引けよ」ニヤニヤ

「ぬぅぅぅぅッ!」


これをミスったら負ける。確実に負ける。勝つにはノーミスで2回当たりを引かないといけない。考えるんだ吾輩! 灰色の脳細胞フル活動させて! ……吾輩の脳細胞は真っ黒なんだがな。
右か左かはたまた真ん中か……一体どれがハートの2なんだ! 思い出せ、カードの傷と歪みを!
そうだ、たしか右上の角が少し歪んでた! さっそくm――


「マスター、只今帰りました。今日スーパーで特売g「うっせぇ! 黙れこの牝猫!」ひぃ!」


まったく気が散ったじゃないか。さてハートの2でペア完s――


「全然違うカードだと……!」


あの突然現れた女に叫んだときミスったのか!


「なんだ揃わなかったのか。次は俺の番だな、ほいっと」


やめてぇぇぇぇ! そっち取っちゃ嫌なのぉぉぉぉぉ!


「後1枚だな。くくく、お前の負けだな」

「まだだ! まだ終わってない!」

4枚中1枚が当たり、ハズレは2枚とも俺の元にある。もう自分の運に賭けるしかない。これだ!


「参りました」ドゲザー

「うちのペットも帰ってきたし、いろいろ説明するぞ」

「ペットって私ですか!? せめて使い魔って言ってください!」


土下座を止め、一哉と話してる女を見る。
そこにはジーンズに茶色い縦セーターを着た綺麗な女性がいた。その手には桃子さんや耕介さんも利用してるスーパーのビニール袋を持ち。その中には人参、玉ねぎ、じゃがいも、牛肉等の匂いがする。はは〜ん、今夜はカレーか。いいな〜、吾輩も明日耕介さんに頼んでみるか。
てかこの女が邪魔しなければ勝ってた可能性があったのに……!!!


「ギギギギギギギッ!」

「あの〜マスター、そこにいる中国製ドラえも○みたいなのは一体……なんかすごく睨まれてるんですが……」

「気にするなただの負け猫だ」

「は、はぁ……」


負け猫ってなんだよ負
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