デスゲーム
第1話 嵐の前の賑やかさ
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キが片手棍上位ソードスキル《トリニティ・アーツ》を繰り出し、目の前のモンスターのHPゲージを消し去った。
「なんでもう上位スキルを獲得してるんですか!?」
「空太先輩が遅いんじゃないですか?」
栞奈──?Kanna(カンナ)?──が言った。カンナはオレンジ色のロングスカートを履いていて、装備は?槍?だ。
「カンナさん……ヒドイこと言わないで……」
「実際遅いよ、かん……そ、ソラタ君」
「ナナまで言うの!?」
ナナは、《短剣》を装備している。
「私だって、もう熟練度329だよ?」
ちなみにソラタは、装備している片手直剣の熟練度は未だに234だ。
「空太、遅すぎよ」
「なんでマシロの熟練度が458なんだよ! おかしいだろ!!」
どんだけ殺りたかったんだ。
「ソラタせんぱーい、俺もう曲刀スキル熟練度500突破しましたよ〜?」
少しアホっぽい喋り方をするのは、伊織──《Iori(イオリ)》だ。
曲刀スキルを取得するには、片手剣スキルの熟練度を400まで上げる必要がある。そこから更に500超えとは──宇宙人レベルだ。
「よし、こーはいくん、次の街へGoだよ! ボス戦Goだよ!!」
「ボス戦はさすがにまだ早いと思いますけどね……ゲームバランス的な意味で……」
ツッコミを入れる事にすら疲れてきたソラタが、脱力感満載に言った次の瞬間──視界が真っ白に染まった。
再び広がった景色は、《はじまりの街》の広場だった。
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