第一話 光の戦士
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?私の中の田中と先行が脱出しても何も得ないラビリンスにハマってしまう。何でって、当然でしょ?だって今目の前にいるのは、
「・・・?」
目の前にいるのは・・・、何だ?何だこれ。これっていいうか、生き物?意味が分からない。生まれてこの方14年、一度も見たことが無い生き物のようなぬいぐるみのような謎の物体。それが、そう、確かに浮いてる。たぶん、こいつが私のおでこに飛んできた物体の正体。わたしに言葉に出来ない痛みを与えた物体の正体。そんで、それが何か凄い見てくる。意味が分からない。いや、分かってはいけない気がする。
そう思った瞬間私は、走った。
「ななななんで逃げるメイイイイ!?」
「ぎゃああああ喋ったああああ!!」
そして奴は猛スピードで追ってきた。ある日少女が森の中で遭遇した熊はトコトコとその後を追ってきたと言う。しかし今私が追われている謎の生物はそんな甘いもんじゃない。なんたって浮いてるのだ。地面との摩擦などゼロなのだ。浮力が体力の消費と引き換えならこちらにも勝算があるだろう。しかしおそらく、その算段は今回意味を成さない。なぜなら奴は叫んでる。叫びながら追ってきている。明らかにその浮力は体力とは無関係。息の上がる様子など皆無。つまり奴のスピードは、落ちない。
「止まってくれメイイイイ!!」
無理だ。
「頼むメイイイイ!!」
嫌だ。
「メイイイイイイ!!!」
最後の「メイ」は「おい」のようなものか?そんな余計な事を考えてしまった、その時だった。
―ドン!
また何かにぶつかった。今日はよくぶつかる。先生、今日この日を、ぶつかる記念日に制定し国民の祝日としましょう。田中、お前は休みたいだけだ。そしてやはり、私の中の田中と先行が不毛な言い合いを始める。次は何だと顔を上げる。そして目に飛びこんでくるそいつの正体。それは、
「あ・・・あ・・・。」
化け物だ。私なんて一捻りでやっちゃうんであろう、化け物。もう本当に意味が分からない。夢でも見てるのだろか。そうか、夢か。きっとそうだ。だったら、
「別に・・・死んでもいっか。」
その時すでに化け物の、車一台ぶんはありそうな拳が私に降りかかっていた。でも逃げない。どうせ夢。
―うんん、夢じゃなくても逃げなかったかも。だって私の生きる意味なんて・・・。
「伏せて!!」
―ズドンッッ!!!
爆発音がした。そしてどうやら私は死んでいない。この夢か現実か分からない世界で、私は死ななかった。目を開けて前を見る。今度は尻餅をつかなかった。そして私の目に飛び込んできたのは、ぶっ倒れる一体の化け物と、一人の女の子・・・?
「あなたどうして逃げなかったの?大事な命、無くなっちゃうよ?シープ!この子を安全な場所に!」
何だか偉そうにされてしまった。いや、命の恩人だから偉いのだろうけど・・・何とも言えない
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