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ストライクウィッチーズ1995〜時を越えた出会い〜
第十話 夜間飛行@
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売り切れちゃって……」
「だ、ダメ……! それ以上は、恥ずかしいから、お願い……///」
「わぁ! 大丈夫かサーニャ!?」
見れば、顔を真っ赤にした上にユニットの回転数さえ不規則になっていたサーニャが、目をウルウルさせながらこちらを見つめていた。
「沖田ァ!! サーニャが泣いちゃったじゃないカ!! 責任とれ!!」
「え、ええっ!? いやその、なんというか、本当に申し訳ありませんです、はい……」
なぜか怒り出すエイラ。話題を振って来たのが自分であることなどまるっきり頭にない。
「ダメだ!! 少佐が言ってたゾ。扶桑では悪いことをしたときに、ハラキリ≠チて儀式をやって反省するんだって」
「は、ハラキリ!?」
「そうだゾ。こうやってお腹をカタナで切って、主人に対してお詫びを言ってから、死ぬ」
(それはつまり切腹≠オろということでしょうかエイラさん……)
坂本少佐もなんでそんなことを教えてるんですか〜! と頭を抱える和音。
切腹なんぞとうの昔に消えた風習で、第一そんなことでは命が幾つあっても足りやしない。
「……沖田、さん」
「な、なんですかサーニャさん」
相も変わらず顔を赤くしたままのサーニャが、和音の袖を引っ張る。
おもわず声が裏返ってしまった和音だが、不意に聞こえてきた奇妙な音声に気がついた。
「うん……? これは……ひょっとしてラジオですか!?」
「あーッ!! なんだよ、サーニャ! 二人だけの秘密じゃなかったのかよぅ……」
和音が驚いていると、横を飛んでいたエイラが大声を上げた。
どうやら、これは二人だけのナイショのお楽しみ≠セったらしい。
「……ごめんね、エイラ。でも、お礼がしたかったから」
「ま、まあ、サーニャがそう言うならいいんだけどサ……ありがたく聞けよナ、沖田!」
「すごいですサーニャさん! こんなにもクリアに電波が拾えるなんて!」
耳に着けたインカムから、世界各国の電波が飛び込んでくる。
ナイトウィッチの専門技能『魔導針』と、サーニャの固有魔法である全方位広域探査≠フなせる業だ。電波の送受信を可能にするこの固有魔法は、時にレーダーとして、また時にはラジオとして夜を飛ぶ彼女らの支えになっているのだ。
「夜は、空が静かになるから。いろんな国の電波が入ってくるのよ」
そう言って、サーニャは色々な国の電波に波長を合わせてくれる。
『みなさん今晩は。今夜の放送は特別にゲストをお呼びしております。ご紹介しましょう――』
『では、明日のお天気です。ロマーニャ北東は晴れのち曇り。お出かけの際は傘を忘れずに……』
ロマーニャや欧州各国のラジオ電波だ。
天気予報からトークまで、種々様々な番組が流れている。と、そ
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