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ストライクウィッチーズ1995〜時を越えた出会い〜
第十話 夜間飛行@
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」
和音にも、ミーナの言わんとしていることは分かる。
奇襲を受けやすい夜間、使える人間がいるのなら使いたい、ということだろう。
だがしかし、いきなり飛べといわれて飛べるほど夜間哨戒は簡単ではないのだ。
「安心しろ、沖田。何もお前一人で飛ぶわけではないんだ」
「……?」
不安がる和音を、坂本が安心させるように言い含める。
「そうか、お前たちは初対面だったな。……二人とも、自己紹介しろ」
坂本に促されて進み出たのは、やはりというべきか、北欧系の見慣れないウィッチ二人だった。雪のように白い、というのはまさにこの二人のためにあるような表現かもしれないと和音は思った。
「エイラ・イルマタル・ユーティライネン。スオムス空軍中尉。一応、サーニャと一緒に夜間哨戒を担当してるんダ。あ、でも昼間の作戦にもちゃんと参加してるからナ。よろしく頼むゾ」
妙に抑揚のない独特の口調で挨拶したのが、北欧はスオムスが誇るスーパー・エース、エイラ・イルマタル・ユーティライネン中尉だ。未来予知という稀有な固有魔法を持ち、おかげで実戦における被弾が皆無という驚異的な戦績の持ち主である。
「……えっと、サーニャ・V・リドビャグです。階級は、エイラと同じ中尉で、オラーシャの出身です。よろしくお願いします」
そしてもう一人。隣に立つエイラよりも頭一つ分小柄なウィッチが、オラーシャ出身のナイトウィッチ、サーニャ・V・リドビャグだ。本名はもう少し長いのだが、発音が難しいために部隊内では愛称で通していたりする。
「お、沖田和音です。よろしくお願いします」
慌てて頭を下げる和音。初対面である、と言う事もそうだが、和音は驚きに息を呑んでいた。
(これがあの<ーティライネン少佐とリドビャグ中佐なんだ……)
この時代の人間は当然誰も知らないが、この二人のコンビは世界的に有名であり、こと夜間戦闘と被弾率の低さにおいては並ぶものがなかったといわれている。和音の時代ではすでに退役した二人だが、サーニャは世界的なピアニストとして今も精力的に活動し、何度か扶桑へも訪れているのであった。
「沖田、お前は二人の援護をしてくれ。飛行中の判断はエイラとサーニャに従う事。いいな?」
「は、はい!」
「よし、ではさっそく哨戒に出てもらう。三人とも、頼んだぞ」
「こ、こんなに夜の空が暗いなんて……」
「なんダ、お前、ひょっとして怖いのカ?」
ユニットを装備して滑走路に立った和音は、夜の空が思っていた以上に暗く、不気味であることに少なからず恐怖を感じていた。昼間はあんなに煌びやかだったアドリア海も、今は黒々とうねる大きな怪物のようにさえ見える。
「……沖田さん。手、繋ごうか?」
「り、リド
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