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とある碧空の暴風族(ストームライダー)
幕間
Trick22_どうしてこうなった
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頭をぶつける瞬間に目をつぶった。

そして訪れる頭を打つ音

は、いつまでもやってこない。

恐る恐る3人は目を開けたが、落ちているはずの場所に湾内はいなかった。




「気を付けてくださいね」

御坂達が声の聞こえた方を見ると、湾内を御姫様抱っこした信乃が片膝をついた態勢で
立っていた。

「あの、大丈夫ですか? 怪我とかはありません?」

湾内は信乃の顔を見ながら固まっていた。

「あの〜大丈夫ですか〜? ノックしてもしも〜〜し?」

「あ、はい! 大丈夫でひゅ!」

ようやく返事したが、焦ったために噛んじゃった。

「湾内さん大丈夫!?」

3人がすぐに駆け寄ってきた。

信乃は湾内を降ろして立たせた。

「はい、あの大丈夫です!皆さんお騒がせして申し訳ありません!」

3人に頭を下げる湾内。

「湾内さん、よかったですわ」

泡浮も怪我がないことを知って安堵する。

「あの、貴方様もありがとうございます!!」

信乃に向かって先程以上に頭を下げた。

「平気であればよかったですよ」

「あの、名前を伺ってもよろしいですか?」

「西折信乃です」

「西折、信乃様・・」

「様は付けないでくれるとうれしいですね」

「いえ、“二度”も助けていただいたのです。様を付けさせてください」

「二度? 前に助けた事ありましたか?」

「湾内さん、信乃にー・・信乃さんにあったことがあるの?」

「はい。1週間ほど前、わたくしが乱暴な殿方に連れ去られたときに。
 気絶させられて、目を覚ました時は大人数の乱暴な殿方を一人で倒していました」

「そういえば、あの事件に湾内さんはいましたわね」

「黒子、知ってるの?」

反射神経(オートパイロット)の高千穂仕種との事件。
そのアンチスキルに捕まっていた常盤台の生徒は彼女だった。

「はい、わたくしもその場にいましたから」

「お礼を言いたいと思って、ずっと西折様を捜していたんです。
 お顔は戦っていたのではっきりと見ることができなかったのですが
 先程の青い目を見て思いだして・・・あら?」

信乃の目は黒色だ。今は。

「私の両親は日本人ですから、碧い目なわけありませんよ」

「そうですか、ではあのとき助けていただいたのは・・」

「白井さんの言う通り、私で間違ってはいません。碧い目というのは勘違いですよ」

「あれ? わたくしも信乃さんが青い目をしている記憶がありますわ」

湾内の意見に同意したのは白井。思い出そうと額に手を当ててうなっている。

「勘違いですよ勘違い。人間の目の色が変わるわけありませんよ」

「信乃にーちゃん、人が悪いよ
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