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「な」
キリトに話しかけられる。
俺は一瞬肩を震わせてから、「何ですか…?」と返事をする。
「妹が、世話になってるみたいで?」
「はいっ?」
「キリアに告られたって?」
「へ…」
「本当なのかな、レオさん?」
…冒頭に戻る。
そう、今、この質問に頭を悩ませているのだ。
簡単に簡潔に、はい、と言ってしまえば楽だろうけど…
キリトから噴出する訳のわからない殺気(?)がソレを拒ませている。
「うー、あー、そのぉ」
俺はもごもごと口ごもる。
「はぁ」
すると、キリトが大きくため息を吐いた音が聞こえた。
「ごめん遊びすぎた」
キリトから感じていた殺気(?)は跡形もなく消滅する。
「自己紹介が遅れて悪い。俺はキリトだ」
「あ、レオだ。宜しく」
さすが攻略組と言うか、何というか。
年に不釣り合いな落ち着きと貫禄がある。
「キリアがさ、フラれるかも、って言ってた」
「勘違いだな…」
「だと嬉しい。妹だけ悲恋とか酷いし…。俺も勝手にけっこ……」
ここまで言って、キリトが手で口を塞ぐ。
まるでいつかのキリアの様で、笑ってしまった。
けっこ…の先が気になるが、そっとしておこう、うん。
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