第十話「仮面 ~rider~」
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ポツン、と緑のレインコートに兎耳をつけ、左手には兎のパペットをはめた青い髪の少女が、IS学園からそう遠くない波打つ海面に立っていた。
ふと、何かに気付いたのか視線を足元、海中へと向ける。
『おやおや?お出ましみたいだね』
チャプン
静かに海面が波立ち、少女の姿は海中へと沈む。
『四糸乃、聴こえる?』
「…えと、感度良好です」
突如無線が入り、水中でありながら平気で移動する四糸乃は応える。
『学園内で動きがあったわ。そっちは?』
「…えと、こちらも予想通り、来ました」
無線の報告から、面倒事が増えたと言わんばかりに顔をしかめる四糸乃は、あるモノを視界に捕えて移動を止める。
『やっぱりね。それじゃ、予定通りよろしく』
「…えと、了解です」
『今までの鬱憤を晴らすのに、付き合ってもらうよ〜!』
無線を切り、IS学園へ向かって海中を移動しているモノの前に四糸乃は立ち塞がる。
……ceRi!…cE……!te……rIIII!!
邪魔をするな、とでも言うように解読不能な叫びを繰り返すモノに、四糸乃はめんどくさそうにため息を吐く。
「…えと、一応は、貴方の同族に私達をこの世界に招いてもらった・・・・・・・恩があるからね。去るなら、追いませんよ」
RIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIII!!
人語を理解できたのか、四糸乃の言葉に激昂したように襲い掛かる。
「…交渉決裂。それじゃ、逝こうか。華麗に!激しく!!」
どこから取り出したのか、四糸乃の手にはチェンーンソーが握られ、それを四糸乃はふかす。
『さあて、メッタメタにしてんよ!』
やけに楽しそうにチェーンソーを振り回しながら、見た目幼女に不釣り合いな武装でイイ笑顔で寄られたモノでも流石に引いたような様子を見せているがお構い無しで突撃するのだった。
かくして、常人には知る由もない戦いの火蓋も切って落とされた。
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