暁 〜小説投稿サイト〜
問題児たちが異世界から来るそうですよ?  〜無形物を統べるもの〜
虎は死に、吸血鬼が登場する
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、十六夜のたくらみを理解する。

「これは、どういう状況?」

気がつくと、後ろにはメイドが二人、立っていた。

「売り込み、かな?俺達、“ノーネーム”は売り込めるものが限られてるからな。」
「何を売り込んでいるのですか?」
「今回はリーダーの名前。後はインパクトかな。」
「まあ、こうして奪われた誇りの返還をされれば、かなりのインパクトよね。」
「あと、打倒魔王ともこれば、かなりのものですね。」
「ってか、こんな宣言をして大丈夫なの?」
「大丈夫だろ。それに、俺達もそのつもりなんだし。」
「それもそうですね。」
「さて、出来る限り早く、“ノストラダムスの大予言”を倒して、この宣言を裏づけしないとな。」
「ええ!」
「はい!」



==============



その後、本拠に戻った一輝たちは耀の容体を確認しにいき、二、三日もあれば治ると聞き、一輝と十六夜、黒ウサギの三人は、そのまま談話室へと向かう。

「で、例のゲームはどうなった?」
「それが・・・延期になりました。」

それが、申請にいってきた黒ウサギの回答だった。

「しかも、このまま中止の線もあるそうです・・・」
「なんてつまらない事をしてくれてんだ。白夜叉に言ってどうにかならないのか?」
「どうにもならないでしょう。」

なんでも、巨額の買い手がついたこと、サウザンドアイズは郡体コミュニティで、今回のホストは傘下のコミュニティの“ペルセウス”というコミュニティであることもあり、白夜叉にどうにかできることではないそうだ。

「ところで、その仲間ってどんな人?まさか、プラチナブロンドの長髪?」
「は、はい。そうですが・・・なぜそれを?」
「い、いや。偶然、そこの窓の外にそんな人が見えてな。ほら、そこ。」

一輝が窓のほうをさすと、二人もそっちを向く。

そこには、金髪ロリ少女がいた。

「レ、レティシア様!?」
「え!?マジで!?」
「様はよせ。今の私は他人に所有されている身分。モノに対して敬意を払っていては笑われるぞ。」

黒ウサギが錠を開けると、レティシアが苦笑しながら入ってきた。

「ジンには見つからずに黒ウサギと会いたかったのでな。こんな場所からの入室ですまない。」
「そ、そうでしたか。あ、すぐにお茶を淹れるので・・・」
「もう淹れたよ、黒ウサギ。紅茶とお菓子を少し。さ、どうぞ。」
「相変わらず、便利なギフトだな。」

一輝は倉庫を使い、一瞬でティーセットを準備する。

「んで?レティシアはどんな用件で?」
「君が一輝だったな。いや、用件というほどのものではないよ。新生コミュニティがどれほどの力を持っているのかを見に来たんだ。ジンに会いたくないのは、お前達の仲間を傷つける結
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