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問題児たちが異世界から来るそうですよ? 〜無形物を統べるもの〜
虎は死に、吸血鬼が登場する
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「いいから早く!」
「耀さんがガルドとのゲームで重傷をおったんです。それで、黒ウサギにコミュニティの工房まで運んでもらおうと。」
「この出血の仕方だと、運んでる間にかなり危険だぞ。今ここで止血だけでもする。」
というと、一輝は倉庫を開け、中からワセリンとモルヒネを取り出す。
そして、ワセリンを傷口に塗り、強引に血を止めて、痛み止めにモルヒネを注射する。
「これで一応はもつ。つってもその場しのぎだからそのつもりで。」
「はい。それでは失礼します。」
耀を抱えると、黒ウサギは全速力で工房へと向かった。
「・・・なんつー速さだよ・・・」
「やっぱりオマエらは面白いな。黒ウサギは俺並には程遠いも、メンバーの中じゃ別格だし、オマエなんか俺に勝つくらいだしな。いつかリベンジするから、覚悟しとけよ。」
「俺が勝てたのは、俺に有利なルールだったからだ。それに、あの重力を耐えられたら俺の負けだぞ?」
「あそこが限界か。なら、次は俺の勝ちだな。」
「すいませんでした、十六夜さん。」
一輝と十六夜が話していると、急にジンが謝ってきた。
「ん?どうして頭を下げる?」
「僕は結局・・・何も出来ず仕舞いでしたから。」
「それでも、勝ちは勝ちだろ?こっちが勝ったんなら、御チビにも何か要因があったってことだ。」
「それに、耀の応急処置はジンがやったんでしょ?何もない状況であそこまでやるのは中々のものだ。あれがなかったら、とっくに腕は再生不能だ。」
「ってことだし、これでいいんじゃねえの?それより、初のギフトゲームは楽しめたのか?」
「・・・・・・いえ。楽しむことは出来ませんでした。本当に・・・僕を担ぎあげて、やっていけるのでしょうか?」
「他に方法はないと思うが、御チビ様が嫌だと仰るのなら、止めますデスヨ?」
「・・・いえ、やっぱりやります。僕の名前が全面的に出ていれば、皆さんの被害が軽減できるかもしれない。」
「リーダーだからって、あんまり気負うなよ?」
ジンの、これから襲ってくるであろう脅威を自分の名前に集めることを重畳だというような覚悟をかつての父のように、全てを一身に受ける覚悟を感じ、不安になる一輝であった。
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「今より“フォレス・ガロ”に奪われた誇りをジン・ラッセルが返還する!代表者は前へ!」
十六夜が1,000人を超える衆人を前に、尊大な物言いで叫んでいる。
「聞こえなかったのか?お前達が奪われた“名”と“旗印”を、お前達の誇りを返還すると言ったのだ!フォレス・ガロを打倒したジン・ラッセルが、その手でお前達に返還していく!」
《へえ、こうやって俺達のことを売り込むのか。考えたな。》
一輝はそんな十六夜の様子とさっきの会話から
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