幻想御手
Trick21_暴風族(ストームライダー) だ
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と同じように御坂達が見舞いに来たと信乃は思った。
予想が外れて入ってきたのは、カエル顔の自分の担当医だった。
「やあ、調子はどうだい?」
「いつも通り、痛みを我慢しているだけですよ」
「痛みを我慢しているだけ、か。医者として君に何もできないのは残念だよ?」
「気にしないでください。悪いのは私ですから」
「うむ、そうか。そんな君に嬉しい報告だ」
「? なんですか?」
「僕の知り合いに薬に詳しい人がいてね、なんと新薬開発の第一人者なんだよ?
万能細胞に対して薬剤学で大きく貢献して食用家畜のクローンの成功率を
急激に上げた天才。
Zid-02、Riz-13等によりクローンによる食糧確保で、世界飢餓を20%減らす事に
貢献した。
去年に作られた新薬の半分は彼女が作ったというほど、実力にはお墨付きだよ?
そんな彼女が今の研究テーマがね、『自然素材を活かした薬』らしんだよ」
「・・・はあ」
確かにすごいとは思ったが、話が見えないため曖昧な返事を返した信乃。
「つまり、君にも効く薬を作っているってことだ。
さすがの君も、とうがらしを食べると体が熱くなるだろう?
そういった素材の持つ特性を薬に利用する、漢方薬を進化させたような方法だ」
「まあ、実現できれば私にも効きますし嬉しいですね」
「そんな彼女を君の専属の医者になってもらうことになった。
ついでに言うと、塗り薬らしいからマッサージも一緒にして効果を高めてくれる
サービス付きだよ?
さらにさらになんと! 君はもう退院して、君の世話を彼女がつきっきりで
看病してくれることになったよ。羨ましいね〜」
「は? ちょっと待って下さい、どういうことです?」
「会ってもらえばわかるよ。“西折”くん、入ってきてもいいよ」
「はい♪」
入ってきた女性。先程から『彼女』と言っていたので女性である事は予想していた。
だが、その女性は10代、明らかに子供の年齢だ。
中学生とも思える小さな体に白衣を着て、不釣り合いなメガネをかけている。
しかも、“西折”と言われいた彼女
「どうも♪ 長点上機学園の1年生、
西折 美雪 です♪ 仲良くしてね♪」
西折信乃の家族がそこにいた。
「・・・・これはどういうことですか?」
怒りを必死に隠して自分の担当医を睨んだ。
「君たちが今、どんな関係にあるか話は聞いてるよ。
でも、君の住所を教えたし逃げられないよ。これは主治医の命令だ。
彼女にお世話されてくれたまえ。
仲良くしてね、と言っておくよ」
楽しそうに言ってカエル顔の医者
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