十五話
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ることが少ないのだ。
それに、これはチャチャゼロも既に承知の上だが俺には技術的指導はほぼ必要無いと言っていいのだ。答えは簡単、俺の中には”歴史に名を残す英雄の技術”が数多存在しているのだから。エミヤの魔術を使えばそれを理解し、擬似的に英雄にすらなることができるのだ。よって、俺に必要なのは一に実戦二に実戦なのだ。
そういった意味では槍を扱える古菲と手合わせすることは大きな+となる。
「行くぞ!」
挑戦者は俺。それに、基本待ちのエミヤの剣とは違い俺が参考にしている槍はクー・フーリンのもの。およそ待ちなんて行動が似合わない男のものだ。相手が格上だろうと、躊躇いなく攻撃を仕掛ける!
俺が放つ突きの三連撃。それを古菲は左右に体を振って躱し、お返しとばかりに突きを放ってきた。だが、俺もそう簡単にはやられない。半身になることで突きを避け、そのまま回転し槍を薙ぐ!
「ム!」
回転による遠心力を加えた薙ぎを槍を引き戻したばかりの状態で受け止めるのは不味いと判断したのか、古菲は大きくバックステップをして躱す。そこで一端間が空いた。俺も古菲もまだ魔力や気による身体強化すらしていない様子見の状態だ。このまま様子見が続くのは俺の望むところではない。ならば、俺から踏み込んでいくまで!
――戦いの歌!
「来るアルな」
俺の闘気を察したのか、古菲の体が魔力と似て非なる光に包まれる。これでいい……実戦により近い状況こそが今俺が望むもの。容赦はしないと言わんばかりに、俺は瞬動で一気に古菲へと迫り、突きを見舞った。
あれから実に30分間戦闘を行い、俺は意表を突いた蹴りをモロにくらって吹っ飛んだ。……すっかり槍のみで戦闘してる気分になってた。まだまだ未熟だな……そんでもって古菲から聞いた評価だが、悪くは無いが、足りないとのこと。足りないってのは技量のことではなく、ただ単に槍を振った時間のことだ。つい最近まで双剣を使ってたから当然なんだが……そのせいで、無意識の内の動きってのができてないそうな。戦いにおいてそういうのは非常に重要。よって、とにかく槍を振り続けるアル! とのお言葉を頂いた。
どうやら、ここ最近行ってきたひたすら槍を振るってのは間違ってなかったらしい。ただ、今は足りないだけ。一般人枠(もう知ったから一般人ではないが)で最強クラスの達人からお墨付き貰ったんだから、今後もこの方針でやればいい。
これからやるべきことも充分に把握したし、明日からも頑張りますか! 俺は元気よく立ちあがり、割り振られたコテージへと向かった。
「どうやら、今は南の島へ行ってるようだな……」
男は突然その場に現れた。結界が張ってあるはずの麻帆良の中に何物にも感知されずに、だ。そして、同じく誰にも知られずに3-Aの情報を入手して
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