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ストライクウィッチーズ1995〜時を越えた出会い〜
第八話 カモミールティー
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だった。
これで全員が食堂に揃ったことになる。
(あれ……?)
しかし、そこで和音はふと奇妙な違和感に気がついた。
和音の記憶が確かなら、第501統合戦闘航空団の隊員数は11名だった筈だ。なのに、今ココには自分を除いて9人しかいない。――2人足りないのである。
「あの、坂本少佐」
「どうした、なにか気になるのか? 沖田」
「ええっとですね、人数が足りないような気がするんですが……」
やや遠慮気味に和音がそう言うと、坂本は一瞬面食らったように眉を寄せ、ややあってから合点がいったように小さく頷いた。
「ああ、それはエイラとサーニャだな」
「えいらとさーにゃ?」
なにそれ絵本? と思った和音は首を捻る。
すると、横からミーナが助け舟を出してくれた。なぜだろう、ミーナもペリーヌと同様に「みぃな」と書かれた湯呑を手にしている。……流行り、なのだろうか?
「スオムス出身のエイラ・イルマタル・ユーティライネン中尉と、オラーシャ出身のナイトウィッチ、サーニャ・V・リドビャク中尉ね。主に夜間哨戒を担当してもらっているから、この時間には起きてこないのよ。沖田さんは、まだ会ったことがなかったかしら?」
「はい、お名前だけなら存じ上げているのですが……」
活動時間帯のズレに加え、和音がこちらの時代に来てからわずか一週間程度。
さすがに夜間哨戒組と直接顔を合わせる機会はなかった。
「まあ、サーニャとエイラに会うのは当分先だろうな。ところで沖田。今日はお前に客が来ることになっているぞ」
「わたしに、でありますか?」
意外そうな顔をする和音。それはそうだろう。知り合いも血縁もいないこの時代に和音を訪ねてくる人間など、憲兵団くらいしか思いつかないのだから。
「心配しなくても平気よ。来るのは私の上司だから」
「ミーナ中佐の上司、というと……」
部隊の隊長がミーナである以上、その上官となれば必然的に軍の上層部に絞られてくる。あまり関わり合いになりたくない類の人間がウヨウヨしているところだ。が、坂本とミーナの顔に不安そうな色はない。
「なに、お前のジェットストライカーの事で相談があるだけだ。安心しろ」
「はぁ……」
「午後にはこちらへ到着の予定だ。今日はネウロイの襲撃予報も出ていない。各自、好きに過ごしてくれ」
そう言って坂本が締めくくる。
炊き立てのご飯を味わいながら、和音はやってくる『お客』の事ばかりを考えていた。
――ロマーニャ基地 司令室
「沖田和音少尉、参りました」
「どうぞ、開いているわ」
午前の訓練を終え、シャワーを浴びて身だしなみを整えた和音は、やってくる『お客』のため基地の司令室にやって来ていた。特に心配す
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