第一部「数奇なる騎士」
第06話「決意の矛先」
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「アマテラス3からアマテラス2、編隊を組みなおす。戻れ。」
ライトが通信を入れた。
「余計なことするな!俺一人でやれる!」
「まだそんな事を!」
ミナミが声を荒げた。
「一人でやれるんなら・・・そのゲシュペンストはなんなの!?」
「!」
タカヤは、思わず閉口する。
タカヤのゲシュペンストは、既に見るに絶えない状態だった。
頭部は左半分がえぐれ、胸部の装甲板など役をしていなかった。
「どうして変な方向にしか考えられないのよあんたは!どうしてあんたにしかできないことをしようとしないの!?このバカ!」
ミナミの言葉に、タカヤは反論することができない。
「あんたはライトに勝ちたいの!?それとも死にたいの!?…ああっ!」
ミナミのゲシュペンストにレールガンが直撃し、左腕がもげる。
「ミナちゃん!」
ナナがけん制射撃をしながらミナミのゲシュペンストに近づく。
「タカヤ、お前一人で死ぬのは勝手だ、俺は止めない。」
ライトが地上にグランバインを降ろす。
「だが、同じ部隊の人間を巻き込むな。加えてお前は副隊長だ、隊員を死なせるのが副官の仕事かどうかも考えろ。」
ライトの言葉の一つ一つが、タカヤに突き刺さる。
「分かったら早く指示を出せ、副隊長。それは、お前にしか出来ないことだ」
「……ああ。」
タカヤの目つきが変わる。
「アマテラス2より各機!アマテラス4を囲みつつ敵機に応戦しろ!」
タカヤが指示を飛ばした。
「了解、だ。」
ライトはミナミの前に陣取り、フォトンライフルを連射する。
出力を上げて放った光子弾は接近するガーリオン次々と貫き、鉄塊が地に墜ちる。
「ミナミ!大丈夫か!?」
タカヤが機体をミナミのゲシュペンストに近づける。
「人の心配してる場合なの?そんなにボロボロなのに?」
ミナミはモニター越しに笑ってみせた。
「あいにく俺もコイツもタフなんでね。」
タカヤは笑い返した。
『ーー!−−!』
各機の警報音が鳴り響く。
「高熱原体接近、特機クラス!」
ナナが叫ぶ。
「なんだと!?」
タカヤは反応のほうを見やり、そして戦慄した。
「聞けッ!」
その機体は、巨大な剣を携え、
「我が名はゼンガー!」
その巨体を揺らしながらハガネ、ヒリュウ改の部隊にゆっくりと歩み寄ってきた。
「ゼンガー・ゾンボルト!」
超闘士たる姿を現したのは、
「悪を断つ剣なり!」
グルンガスト零式、そしてゼンガーゾンボルトだった。
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