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環の理
鋼の錬金術師
人造人間3
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、心配かけた」

 「……感動のシーンはそれぐらいにして実際ここはどこなのよ?」

 「おお……すっかり忘れてた。暗いなぁ……地下か?夜……か……」

 「これは驚いた。腹から人間が……」

 「ホーエンハイム……?」



 ホーエンハイム?誰かの名前か?



 「鋼の手足……鎧……エルリック兄弟か?」

 「……奴じゃない……?」

 「誰かと間違えてないか?ん?待て……ヴァン・ホーエンハイムの事か?」

 「奴を知ってのか!?」

 「一応父親です」

 「父親!」

 「おわっ!?」



 変な奴……敵対の意志はないみたい。それよりも興味が勝ってる?



 「はははは!あいつ子供なんぞ作りおった!」

 「どういう事……?」

 「さあね。このエンヴィーにも分からないよ」

 「しかし、『エルリック』が姓になっとるが?」

 「『エルリック』は母親の姓だ!ホーエンハイムと母は入籍してねぇ!」

 「そうか……母方の姓だから気付かなかった……奴はどこに?」

 「知らねぇよ!」

 「生きていた……奴が死ぬ訳がない……」



 エルリック兄弟の父と関係のある……グラトニーが食おうとしない……謎の人物。こいつが“お父様”なの……?



 「話聞けよ!」

 「ぬ?弟の方は左手がないな」

 「あ!アルすまん!お前の左手グラトニーの中に置いて来ちまった!」

 「嘘ぉ!?治るのこれ!?」

 「つーかお前の肉体が……扉の……」

 「これでいいかな?」



 ……確かに錬成の音はした。あれは錬金術、間違いない。間違いないが……ノーモーションだって?



 「お前達は大切な人材だからな。身体は大事にせねばならんぞ。他に怪我は?」

 「あ……大佐は?」

 「あー?特にしてないわ。さっさとこんな辛気臭い所から帰りましょ」

 「……誰だお前は?」

 「―――は?」



 まだまだこの長い一日は終わりそうにないみたいね。

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