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IS【インフィニット・ストラトス】《運命が変わった日》
【第九十三話】
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、観客席から聞き覚えのある声が聞こえてきた――。


「ヒルトさん!これを受け取ってくださいな!!」


その声の主はセシリアだった――上を見るや直ぐ側の足元の地表に突き刺さるセシリアのブルー・ティアーズの格闘用ブレード【インターセプター】だった。

――この際、俺に当たったらどうするんだとか野暮な事は言わずに援護してくれるセシリアに感謝しないと――。


「ヒルト!あんた男ならちゃんと決めなさいよッ!!」


鈴音の声が聞こえる――勿論だ、ちゃんと決めるさ。


「ヒルト!ラウラを頼んだぞ!!」

「あなた、私たちの子供ですよ?大丈夫ですよぉ」


親父と母さんの声だ――俺の耳に届き、安心感を与える。


「お兄ちゃん!ボーデヴィッヒさんを…お願いっ!!」


――美冬の声――全試合が中止になったからか、いつの間にか此方に来てたんだな。


そんな皆の声を聞き、脚でインターセプターを空へと浮かすとそれを片手で構え――。


「皆が俺に力を与えてくれる――これで……最後だあぁぁああああっ!!」


構えたインターセプターによる斬り上げ攻撃――胸部装甲にヒビが入った箇所から紫電が走り、その黒い装甲がゆっくりと割れ――真っ二つとなった中からラウラが出てきた――。


そして、眼帯が外れ露になった金色の左目と視線が合うと意識が別の箇所へと飛んだ――。




――???――


気がつくと、俺は裸だった。

それも全裸だ、しかも都合が良く俺の欲望の塊が見えないというよくアニメとかである現象だ。


辺りをキョロキョロしながら歩いていくと――三角座りで俯き、眼を閉じたままのラウラ・ボーデヴィッヒを見つけた――しかも全裸だ、だが残念な事に何も見えない、全裸の意味がない。



そんな残念空間にがっかりしていると――ラウラが問い掛けてくる。


『ヒルト……お前にとっての強さとは――なんなのだ…?』

『…強さ?……また難しい質問だな、ラウラ。――そうだな、生きる意思とか、誰かを想う事とか、そんなんじゃないのか?人によって答えが違うからまあ正しいかはわからんがな、これが』

『……そう、なのか?』

『そりゃそうだろ?強さなんて千差万別、人によりけりってやつさ。まあただ……強いやつも、弱いやつも歩き方を知らないとダメだがな』

『……歩き、方……』

『その道をどうして向かうか、何故向かうか、そして何処へ向かうかってね』

『……どうして向かうか……』

『あぁ、まあ人生何事にもチャレンジって奴かな?遠慮や我慢しても何も始まらないしな、それに――楽しいこといっぱいあるぞ、人生ってさ』


ニッと笑顔で応えると、ポカンと
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