#2 いや、実は両性類っす。
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て座るロゼの後ろ姿が見えた。
紅色が栄える艶やかなストレートヘアにクリクリした亜麻色の瞳。
背格好からセツナとさほどかわりないが、こちらの方が華奢な印象がある。
パジャマの代わりなのか、赤いキャミソールに真っ白なタオルを羽織ったままのご登場。
しかも下は赤いパンティー……だろう。
つーか、ロリ体型に赤キャミはエロすぎる。
はっ……いかんいかん、話が反れたな。
意気揚々、その完食すると言う自信に満ちたオーラを放つ後ろ姿はいつ見てもヤバい。
さて、勝利の軍配はどちらに上がるのか。
目に見えてるのは気のせいかな?
「咲哉も食えよ!!お前、男だろ!!」
「は!?ちょ、お前、俺を殺す気か!?」
『お兄ちゃんも食べようよ〜』
「はぁうっ!?これは……ロゼのテレパシー!?」
『美味しいよ♪一緒に食べよう?』
ロゼ、上目遣いでそんなに見ないでくれ。
美味しいかもしれないが、俺は……お兄ちゃんはこれを食べると死んじゃうんだよ?
「腹を括れ咲哉!!」
「お前が言うな!!」
「自分で作ったものが食えないのかよ!?まったく情けないヘタレ野郎が!!」
「……ふ。俺をナメるなよセツナ。自分で作った料理が食えないわけ無いだろう」
『お兄ちゃんカッコいい!!』
エヘヘ〜〜そうか?
よし!!いっちょ腕を振るいますか!!
──ウィィィン、ガシャガシャ、ガシャ。
液晶テレビの横に置いてあるインクジェット式のプリンターが突然、なんらかの電波を受信して動き出したようだ。
……あ、そうだ。
無線LANでタブレット端末から画像や文章を印刷出来るようにしておいたんだった。
そうなると動かしたのはロゼか。
印刷が終了したのか、一枚のA4版の印刷用紙がぴらりと畳の上に落ちる。
──そこには。
『早くして』
印刷用紙いっぱいに、でかでかとそう書いてあった。
急かされつつ台所に立つこと15分。
凄まじい香辛料の匂いを放つ、まるで血のように真っ赤な麻婆豆腐が完成した。
お手製と言えど、このキツい香辛料の匂いの麻婆豆腐は、作るだけで目や鼻が二三回は完全に殺される。
その間、台所は通称『密室赤唐辛子地獄』と化す。
よって今、俺はその地獄から開放され、新鮮な空気が溢れる、我が家の憩いの間の床に力なくひれ伏している。
願わくはお肉たっぷり野菜たっぷり、ニンニクが効いた焼きうどんが食べたかった。
まぁ、ニンニクは食えないんですけどね。
俺、アクマですから。
「食う前に死んでどうすんの咲哉!!」
「言い返すようで悪いが、俺は死んでない。つーか食う前から鼻を抑えてるお前が言うな」
「お、抑えてないぞ!つ、抓んでるんだ!」
「……抑えるも抓むも一緒だろ」
「うるさい!熱いうちにさ
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