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環の理
鋼の錬金術師
人造人間2
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 「うーん」



 こいつがエンヴィーならヒューズを傷付けた奴で間違いないだろう。だが、ここで倒し切るには運の要素が強い。



 「積極的自衛はあまり行わないタイプでね。グラトニーならともかく、エンヴィーには倒す理由がない」

 「ふーん……」

 「でも、そちらがかかって来るなら遠慮なくやらせてもらう」

 「……っ!?(っち!隙のない奴……流石はイシュヴァール経験者か)」



 私は手持ちの刀で居合いの構えをとる。軍曹から学んだ必殺の間合いを作り出し、相手の動向を見張る。



 「……っうわお!!」

 「!?」

 「(今だ!)」

 「……何てね。居合い・抜刀」



 鞘の中で刀を滑らし、高速で刀を振り切る。刀の軌道はエンヴィーの左足を捉える。



 「く……あ゛あ゛っ!!」

 「ふん……他愛ないわね」

 「(呑気に納刀しやがって……今だグラトニー!)」

 「バッ……カヤロ……大佐!飲まれるぞ!」

 「何!?待っ……」

 「兄さん!」



 ボッ、バシュウウウウゥゥゥゥン!





 〜〜〜〜〜〜





 「……っち、クソ。どこなんだここは?」



 居合いでエンヴィーの左足を切ったのは覚えている。そこからカービィみたいな吸い込み……に合ったと思う。



 「グラトニーの中って事か?しかし、あの感覚は味わった事があるね。生まれる前に……?」



 『ようこそ。身の程知らずの馬鹿野郎』



 「真理の扉か……!」



 だが、あそこは真っ白な空間の筈だ。透明な案内人もいない。



 「偽物か……まあいい。ここがどこだか分かっただけでも収穫だ」



 さっさとここから脱出しなきゃね。しかし、あそことは真逆で全面真っ黒で何も見えな……ん?



 「ーーー」

 「……誰の声だ?」

 「デカ大佐ーーー!!」



 分かった、エルリック兄だ。真っ暗で見えにくいから火でもつけるか。しかし……、



 「誰がデカイだーーー!」

 「お?」

 「こっちだ」

 「大佐!」

 「上司に向かって何て言い草だ。会議にかけてやる」

 「無事だったか!」

 「一応な」



 こいつと一緒に入っていたか。一人よりかはマシよね?



 「……っと、本当の大佐か?」

 「マスタングをここにぶち込めばよかったわ」

 「よし、本物の大佐だ」

 「そっちこそ偽物じゃないわよね?このド「誰がドチビだ!?」……本物ね」



 反応速度が偽物には出せない
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