一話
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。ルールは少なく1.鈴は基本的に腰の見える位置につける。2.下忍三人は協力してよい。3.カカシは手裏剣、クナイを使わない。と、この程度だ。
「ま、三人で協力すればそれなりにやれるだろう」
サクラとサスケで作戦を立案。ナルトの影分身を上手く使えば短時間でもそれなりの策が出来る筈だ。カカシはこのチームに期待していた。ナルトもサスケも負けず嫌いに見えたし、サクラも二人を諌めながらも触発されて伸びる。そう思った。だが、そうは問屋がおろさなかった。
「さて、お前達何か弁明はあるか?」
開始からわずか40分。下忍三人は縄で縛られその場に転がされていた。何故こうも早く決着がついたのか。簡単に言うなら、皆子供過ぎたのだ。
二人は格下、足手まといとしたサスケ。それに反発したナルト。何とか取りまとめようとしたもののドべのナルトが足手まといになりそうなことを否定できず、かと言ってサスケにも相手にされず右往左往していたサクラ。
こうなってしまえば早々に片がつく。カカシを発見次第真正面から飛びかかってきたナルトを千年殺しで悶絶させ。途方に暮れていたサクラを幻術で気絶させる。下忍が作ったにしてはまぁまぁ、程度の罠に誘い込んだだけで得意げに仕掛けてきたサスケを虫けらの如くあしらった。
「はっきり言う。お前達、忍びとして最低だ」
第七班下忍認定試験、結果。最低評価である。
「お前達、何のためにスリーマンセルを組んでいると思ってる。協力して、任務を達成するためだ。なのにお前たちは……いいか? 忍にとってルールや決まりは最重要だ。それを破る者はクズ呼ばわりされる。だが、仲間を大切にしない奴はそれ以上のクズだ!」
今まで余り威厳の見られなかったカカシの、熱のこもった声にナルト達は眼を見開いて聞き入る。仲間を大切にしない奴はクズ。それは、三人の胸に深く刻まれた。仲間がいなかったナルト、仲間を失ってしまったサスケ、仲間に囲まれていたサクラ。違いはあれど、仲間の重要さ、尊さは理解できる。
「三十分後にもう一度開始だ。三人で、よく話し合え」
三人に背を向けると、カカシはゆっくりとその場を立ち去った。
遠ざかっていく背中を見えなくなるまで見送っていた下忍三人はそろって顔を見合わせ、気まずそうに顔を反らした。
「時間が無い。策を立てるぞ」
だが、そのまま動かないのでは無駄に時間を消費するだけ。沈黙を最初に破ったのはサスケだった。そして、サクラもそれに続く。
「そうね。とりあえず、使える忍術なんかの確認をしましょ。そうでないと策なんて到底立てられないわ」
「次こそ、カカシ先生から鈴をとるってばよ!」
まだ少しギクシャクはしているものの、三人はチームとしての第一歩を踏み出した。それ
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