暁 〜小説投稿サイト〜
未来を見据える写輪の瞳
一話
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は思わずため息をつく。血継限界を持つ者の重要さは理解している。それもうちはともなればかなりのものだ。面倒を押しつけられたか、とここにはいない里長に悪態をつく。そうしている内に、目的の教室へと辿り着く。

 「さて、行こうかね」

 カカシはドアに手をかけ、ゆっくりとドアを開け放った。





 「さて、とりあえず自己紹介からだ」

 教室のドアに仕掛けられた黒板消しのトラップを華麗に回避したカカシは下忍三人を伴いアカデミーのとある建物の屋上に移動していた。

 「まずは俺が先にしよう。名前ははたけカカシ。お前たちの担当上忍だ。好きなものはとくになく、嫌いなものもとくにない」

 結局名前程度しか分かることがなかった自己紹介に下忍達はいぶかしげな顔をしている。だが、これは言ってしまえば癖のようなものだ。相手に余計な情報を与えない。元暗部であるカカシは無意識にこれを行っているのだ。

 「んじゃ、右から順によろしく」

 「名前はうずまきナルト。好きなものはカップラーメン! 嫌いなものはお湯を入れてからの三分間。将来の夢は火影になること! そんでもって里の奴らを見返してやるんだってばよ」

 カカシの自己紹介に不満を持ちながらも元気に自己紹介を始めるナルトを見て、カカシは師四代目火影を思い返していた。

 (似ている……先生にそっくりだ)

 太陽の輝きを想わせる金の髪に透き通る大空の様な蒼い瞳。疑うまでもない。ナルトは確かに、波風ミナトの血を受け継いでいる。

 「先生?」

 「っと、すまん。それじゃあ次」

 自己紹介が終わったというのに黙りこくったままだったカカシの顔を不思議そうにのぞきこんでくるナルトをあしらいながら、次の子へと促す。

 (先生、この子は必ずこの俺が……)

 長くに渡り冷え切っていたカカシの心に、僅かな熱が、生まれた。





 「よし、全員そろってるな」

 翌日、下忍第七班の面々は里内にある演習場の一つに集まっていた。その目的はサバイバル演習、と言う名の真の下忍認定試験を行うことだ。尤も、その事はナルト達下忍は知らないが。

 「先生、演習すんのはいいけど、一体なにするんだってば?」

 期待に満ちたナルトの目がカカシへと向けられる。恐らく下忍になったことでアカデミーとは違う、更に忍びらしいものを期待しているのだろう。そして、その期待はかなえられる。何背、演習の内容とは……

 「ああ、今からお前達三人にはこれを俺から奪い取ってもらうう」

 カカシの手の中で揺れる一つの鈴。上忍はたけカカシVS下忍三人による鈴取り勝負が始まる。



 「さて、どうくるかな」

 あの後、カカシはルールを説明し、その場を離れた
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