一話
[2/5]
[1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
だがそれも、譲る相手がいないのでは仕方がない。もし、あえて次の火影候補を上げるとするならば真っ先に上がるのは二人。三代目火影の直弟子である二名だろう。だが、その両名は各々里を離れているうえに要請した所で引き受けるかもあやしい所だ。
では、他の者でというと考えられる最有力候補は一人。それがはたけカカシだ。
「忍としての実力も、里を運営するための知能も充分。だが、足りん」
これまで火影を担ってきたものは皆素晴らしい人であり忍であった。その者達と比べると、カカシは決定的に欠けているものがある。力でもなければ頭脳でもない、上手く言葉にすることはできないが、それでも確信していた。
「古き友の二人目が死に、カカシの歩みは遅くなった。そして、師が死にカカシは止まってしまった。ミナト……どうか、見守ってやってくれ」
今は亡き四代目火影の顔を想い受かべ、火影は静かに祈りをささげた。
火影の執務室での一件から数日。ついにアカデミー卒業生と担当上忍の顔合わせの日がやってきた。
「……いくか」
里に居る時の日課である慰霊碑への参拝を切り上げ、カカシはアカデミーへとその足を向ける。
「先生、ついにあの時の約束を果たす時が来ましたよ」
里を救うために若くして逝った師。その忘れ形見を立派な忍びにする。それが今、カカシにある唯一といっていい目標だった。
所変わってアカデミーの一角。カカシは担当する三人の子供が待つ教室へ向かっていた。頭の中では火影に渡された資料に書かれた情報をもう一度再確認していた。
一人目、≪うずまきナルト≫
規制がしかれており今の子等は知らないが、その正体は九尾を封じられた人柱力にして四代目火影の実の息子。アカデミーでの成績ははっきり言って悪い。また、悪戯を頻繁に起こし教師の悩みの種。しかし、ミズキ反乱の際は持ちだした禁術書にかかれていた多重影分身を用いてこれを撃退。内に秘められた才能の片鱗を見せた。
二人目、≪うちはサスケ≫
木の葉のエリート一族、うちはの生き残り。アカデミーでの成績はダントツのトップ。現時点で忍術、体術、幻術どれにおいても非常に高いレベルをマークしており将来に期待がかかる。
三人目、≪春野サクラ≫
上記二人が特別な立ち位置にいるのにたいして普通の少女である。また、両親も一般人なせいか身体能力、チャクラ量はやや劣る。しかし、それに反して頭脳面では非常に優秀であり、また幻術に関しては高い水準を持っている。チャクラコントロールが得意。
(ナルトは俺が指名した。サスケは、まぁ写輪眼の開眼を見越してだろう。サクラは、人数合わせって所か)
まさかうちはの生き残りまでついてくるとは思っていなかったカカシ
[1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2025 肥前のポチ