暁 〜小説投稿サイト〜
とある碧空の暴風族(ストームライダー)
幻想御手
Trick20_ま、何を言っても戯言だけどね
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能力の中には小道具を使って能力が上げる学生もいる。
信乃もその一人と思ったのだろう。さして疑問に思わずに攻撃を続けた。

信乃が全て避けると、今度は水を作りだして飛ばしてきた。

「さっきから質問ばかりだな。あんた科学者なら自分で答えを出してみたら?」

水の攻撃も難なく避けられる。

「でもまあ、フェアじゃないから教えておく。
 あんたの言った通り、このインラインスケートを使って高速移動した。

 だから、“俺から目を離さない”方がいい、と思うぜ」


信乃はさらに速度を上げる。しかし、決して目で追えないというわけではない。

左右に動きまわって攻撃を避け、御坂から反対側の方へと走る。


信乃の動きから“目を離さずに”観察して木山は作戦を練る。

(先程避けた速度を出せるのは一瞬・・その動きに警戒すれば問題はないだろう)

そう考え、信乃が近づいてくるのを警戒しながら遠距離攻撃を繰り返す。

今の信乃の位置では、あの高速移動で近づいてきても防御は間に合う。

攻撃を当てるために木山は今までより集中した。








「つーかまーえたー」

「なっ!?」

その瞬間、御坂に後ろから腰に手をまわした。

集中しすぎて後ろから近づいてきたのに気付かなかった。

正面にいるを見ると笑っている。これは・・・

「嘘だと!? きみは、騙したな!?」

「嘘は言っていないよ。

 足をくじいてるんじゃない? って疑問形だぜ。
 それにあんたとの戦闘で琴ちゃんも“少々”疲れたのも事実。
 けど、限界だと言っていないし、休むかどうかは本人の自由だ。

 それに、俺から“目を離して”も接近戦であんたを倒すつもりだった。

 ま、何を言っても戯言だけどね」

「くっ!」

能力を使い、後ろの御坂を攻撃しようとしたが

「遅い!」

零距離での大量の電撃を放った。

「ガッァァァ!」




木山は電撃を受けて気を失い倒れた。

「一応は手加減しておいてけど、これで戦闘不能のはず」

「すごいな、さすがレベル5」

信乃は御坂の近くに来た。手には手錠を持っている。

木山を拘束するつもりだろう。


その瞬間

≪センエー≫

≪木山センセー≫

信乃と御坂の頭の中に直接、ある光景が流れてきた




数年前の木山春生

教授の命令で嫌々ながら教師をした

子供は嫌いだと思いながら いたずらをされながら

それでも楽しいと感じた時間


しかし、子供たちは実験で倒れた

私が参加した実験で

AIM拡散力場制御実験

子供たちは全員病院に運ばれていった

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