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ストライクウィッチーズ1995〜時を越えた出会い〜
第七話 ネウロイとの戦い
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い。それどころか、実物を見たのだってこの時代にやって来たあの時が最初だった。
この時代にやって来た今だって、ネウロイという存在をどこか遠くのおとぎ話のようなものだとさえ思っていた。……そう、今の今までは。
「滑走路をあけろ!! 緊急発進だ!!」
「当基地より南西180kmにネウロイの反応! 海上から一気に接近してきます!」
「沖合からだと!? 観測班は何をしていたッ!!」
たちまち格納庫は怒号に包まれ、よろめきながら手を引かれて走る和音の横を、対装甲ライフルを抱えたリーネが発進していく。訓練ではない、本物のスクランブルだ。僅かに遅れて発進していったのは、ペリーヌ・クロステルマン中尉だった。
(戦争……本当に戦争をやっているんだ……)
今目の前で広がる光景は、決して銀幕の中の幻灯ではない。
どうじようもない、現実だ。
「和音ちゃん!」
「は、はいっ!」
どうすればいいのかわからず立ち尽くす和音に、真剣な表情をした宮藤が言った。
すでに手には20mm機関銃を抱え、両脚にはユニットを装備していた。
「絶対に、自分の部屋から出ちゃダメだからね! 和音ちゃんは私が守るから!」
「宮藤さん……」
「これを持ってて。これがあれば、私たちは一緒だから」
「…………?」
そう言って宮藤が差し出したのは、和音から見れば前時代もいいところなインカムだった。
501部隊のマークが描かれたそれを、宮藤はそっと和音の耳に当てる。
「大丈夫、心配しないで」
「ぁ……ぅ……」
この世界では、こんなことは日常茶飯事なのだ。
さっきまでにこやかに笑い合っていられたのに、ひとたびサイレンが鳴り響けば銃を抱えて空に上がって、死ぬかもしれない戦いに身を投じる。生きて帰ってこられる保証など、どこにもないというのに。
じゃあね、と言って、そのまま宮藤は滑走路に向かって行ってしまった。
徐々に小さくなってゆくその背中を、和音は何もできずに見つめていた。
《リーネさん、聞こえる? 現在宮藤さんとペリーヌさんがそちらに向かっているわ。先行して敵を引きつけて》
「了解!」
いち早く空に上がったのはリーネだった。基地から発せられる無線に答えを返すと、徐々に大きくなってくる黒点に向けてライフル――『ボーイズMkT』を構える。
「ネウロイ確認! 距離3,000! 高速の中型が一機!」
基地へ状況を知らせつつ、基地へ向かわせまいと狙撃で牽制する。
大型ネウロイの装甲すら抉り撃つ大型ライフルの一撃だ。自らが狙われていると知るや否や、ネウロイは進路を大きく変え、上昇して振り切ろうとする。
「追撃しますわよ、リーネさん!」
「お待たせ、リーネちゃん!」
「
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