第三十四話 少年期P
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んだ。アッシーは終わったのか」
「なんか俺のレアスキルが、どっかの湖に出没しそうな呼び方で定着しそうになっている」
能力名が『瞬間転移』になったらマジで恨む自信あるぞ、俺。
「実際、局員の移動や荷物を転移で送り届けるのが仕事だろ。それにクラナガンで犯罪が起きた時は、すぐに局員を現場に派遣できる」
「そりゃ、クラナガンの地図を覚えろって1番最初に無茶ぶり言われて頑張りましたからね。地理は好きだったからいいですけど」
さすがに整備されていない場所や裏道は無理だが、だいたいの場所は頭の中に入れることはできた。クラナガンの中でなら、好きな場所に転移できるし、送り込むことができる。総司令官と副官さんにここは特に力を入れて教え込まれたからな。人を送るのだからなおさらだろう。
「かっかっか。そうふて腐れるな、おかげで検挙率は上がったんだ。それに荷物の護送や移動手段、物資の補給などに経費や人材をさく必要も減った。十分助かっとるわい」
俺としても能力のことを新しく知れたり、給料はもらえるし、長時間拘束されることもない。総司令官なりに配慮もしてくれるから、大変な作業だってこなそうと頑張れる。それに目に見えて成果が出てきてくれるのはやはり嬉しいものだ。
俺のレアスキルの使い方もそうだが、この人は人を使うのが上手いと思う。それに飄々とした食えない性格。さすがは噂で、地上本部の狸爺と言われているだけある。そういえば、Stsではやてさんが狸って言われていた気がする。それってこの人の後任になるような感じなのかな。
副官さんなんだかんだで、おじいちゃんのことを尊敬しているからな。もしかしたら俺の知らないところで、原作でははやてさんを目の敵にしていた、なんてことがあったりしたのかな。小娘がその程度で狸を受け継ぐつもりか! って。……さすがにそれはないか。ツンデレな副官さんとかキャラが濃すぎるだろ。さすがにそんな原作の方がいたら、俺だって覚えているはずだ。
「そうだ。そろそろ儂らも休憩時間じゃな。昼食でも食べるとするか」
「そういえば、お腹が空いてきましたね」
部屋にかけられている時計を確認すると、確かにそれぐらいの時間になっていた。総司令官と副官さんも俺と同じように時計を見て、それから手にしていた書類や資料の片付けに入る。俺はお昼ご飯をどうしようか悩んでいると、ふと思いついたかのようにおじいちゃんが俺と副官さんの方に振り向いた。
「そうじゃ。せっかくだから、2人で一緒に飯でも食いに行ったらどうだ?」
「「えっ」」
反射といってもいいぐらいのスピードで2人同時にハモった。
「いえ、総司令官それは……」
「儂なら気にするな。かわいい孫が作ってくれた弁当があるからの」
「えっ、副官さん
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