第三章
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「他にもOLさんとかナースの人とかな」
「そこまでいくと手当たり次第だね」
純貴は彼のそうした考えに少し呆れたものも感じだしていた、そうした話をしているとそこにクラスの女の子達が来て言ってきた。
「何よ、また合コン?」
「そっちに行くの?」
「まだ決めてないけれどな」
彼が女の子達に応じる。
「そうしようかなってな」
「やれやれ、うちの男子は合コン好きね」
「何だかんだでいくわね」
「ロマンだからな」
彼は女の子達に対してもこう言う。
「だからだよ」
「ううん、それってロマンかしら」
ここで一人の女の子が首を傾げさせた、その娘はというと。46
雪の様に白い肌に黒い伸ばしたさらりとした髪、人形を思わせる整った顔立ちだ。
目は大きく睫がやや長い鼻の側が二重になっている目だ。鳶色の光は優しい。
口も鼻も形がよく優しい微笑みである。眉は細く綺麗なカーブで髪の毛に隠れ気味だ。
背は一五六位で夏の白いブラウスと青と緑に白や黒が入ったタートンチェックのミニのスカートという征服が似合っている。胸は普通位で白い脚が目立つ。
名前を加藤杏美という。その彼女が言うのだった。
「違うんじゃ」
「じゃあ何がロマンだよ」
彼はその杏美にも尋ねた。
「それじゃあな」
「ううん、海とかで」
杏美は考える顔で彼に答える。
「そこでとかは」
「何か佐藤みたいなこと言うな」
彼は杏美の話を聞いて純貴に顔をやった。
「それってな」
「あっ、佐藤君もなの」
「うん、そう思うけれどね」
純貴もこう杏美に返す。
「加藤さんもなんだ」
「そう思うけれど」
また言う杏美だった。
「どうかしらね」
「だからな。そういうのは可能性が低いんだよ」
合コン派の彼がまた言う。
「やっぱりな」
「合コン?」
「それがいいの?」
「そこに確実にロマンがあるからな」
だからいいと、目をきらきらとさせて言う。
「それでだよ」
「その考えは否定しないけれど」
今一つという感じでまた言う杏美だった。
「やっぱり私は」
「佐藤と同じなんだね」
「そうみたいね」
今度は杏美が純貴を見た、純貴は彼女の考えが自分のそれと同じということに親近感も感じた、これまでは特に意識していない相手だった。
だがそこで意識する様になった、しかし彼に誘われてだ。
合コンには行くことになった、彼はここでこう言うのだった。
「しかし佐藤の言う通りだな」
「僕のって?」
「夏だよ」
その夏だからだだというのだ。
「合コンも場所は色々なんだ、だからな」
「海とかでするとか?」
「それだよ、海だよ」
この場でも目を輝かせて言う彼だった。
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