第33話 主人公薬味は、主人公魔人と遭うようです
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実質、今日が初授業か。
よし、なら見ぶ……もとい、見学させて貰おうかな。」
そう言うと、窓際に座ってジッとこっちを見てくる愁磨さん。うう、やり難いなぁ・・・。
村に居る時は優しい人だったから、今みたいに怒ってるとすっごくやり難い・・・。
でも、頑張らないと!!頑張って、父さんみたいな『立派な魔法使い』になるんだ!
「じゃ、じゃあ、早速授業始めますね!!テキストの42ページを開いてください。
コホン。The boy looking for his father―――」
テキストに書いてある英文をスラスラ読んでいく。
けど、日本の英語ってあっちと少し違うから、違和感があるなぁ。
「じゃあ、今の所誰かに訳して貰おうかな〜。じゃあ、始めの所を――」
バッ! ササッ! キラキラキラ グ グ グ グ ―・・・
テキストから顔を上げると、みんな視線を逸らす。
雪広さんだけはこっちを見てくれてるけど、そこまで避けられると――
「じゃあ、明日菜さん。」
「な、なんであたしなのよ!!こう言うのは普通、出席番号順とかでしょ!!」
「え、だって…明日菜さん、ア行ですし……。」
「それは名前の方でし「―――神楽坂。」ひゃあ!!しゅ、愁磨先生…。」
窓の方を見ると、座ったまま愁磨さんがこっち・・・じゃなくて、明日菜さんを睨んでいる。
あ、あんな顔もするんだ・・・・。
「授業中は『騒ぐな』、と言っている筈だ。
それに、教師に対しての言葉遣い。せめて授業中くらいは直せと言っているだろう。」
「うう、スイマセン……。」
「それに、分からないなら分からないと言えば良い。
……まぁ、挑戦もしない子には特別な予習プリントを―――」
「ヒィィィ!!や、やるわよ!!じゃ無かった、やらせて貰います!」
「そうか?じゃあ頑張れ。」
すごいなぁ・・・。あの明日菜さんに言う事を聞かせるなんて!
経験なのかな?それとも、大人だからかなぁ?
「ううう、えっと?男の子は、見る……彼の、お父さん……。で、ディサー…?」
「クスクス、明日菜さん、英語ダメなんですねー。」
「なぁっ!?あんたね――あ、あわわ、わわ……。」
「「「「「「「ヒィィッ!!」」」」」」」
「???みなさん、どうs「小僧。」へっ、愁磨さん?な―――」
窓際の・・・今は何故か後ろに居る愁磨さんの声に振り向くと、
そこにいたのは、村に居た頃の優しい顔の人じゃなく―――
「教育してやる。有り難く思え。」
悪魔みたいな、悪魔だった。
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