暁 〜小説投稿サイト〜
ストライクウィッチーズ1995〜時を越えた出会い〜
第六話 未来のユニット
[3/6]
[8]
前話
[1]
次
[9]
前
最後
最初
[2]
次話
かつ無骨な代物であった。
「これは、『JM61A1-バルカン』です。口径は20mm。見ての通りガトリング砲です」
「ガトリングだと? そんなものを扱えるのか?」
「はい。弾倉への被弾と誘爆を防止するため、小型の盾が標準で装備されていて、現場では防盾砲≠ネんて呼ばれてましたね。リベリオンではシールド・ガトリング≠ニ呼ばれているそうです」
不思議な話ではあるが、この時代――つまりは1945年時点においては、ガトリング砲など時代遅れもいいところな産廃兵器でしかなかった。それというのも、工業技術の発達が大きく関係している。
もっとも初期のガトリング砲の作動方式は、射手が一定の速度でクランクを回すことによって砲身の回転と給弾を行うもので、非常に手間がかかるものだった。のちに電動のモーターに切り替わるものの、当時はまだバッテリーの小型化や出力の向上が進んでおらず、結果的に重く嵩張るだけになってしまったのだ。
「ウィッチの主兵装は機関銃の類だと思っていたが、随分様変わりしたのだな」
「いえ、機関銃もまだまだ主力です。時と場合によりますが、使われなくなったわけではありません」
結果、重いし、嵩張るし、無駄に構造は複雑だし、という諸々の理由からガトリング銃は廃れ、ウィッチの主力は機関銃になっていったのだ。これが劇的に変わるのは、ひとえに工業技術の発達のおかげである。
バッテリーやモーターの改良も進み、問題点は改善された。これをうけて兵装の一大転換が起きたのである。外部動力による発射のため、不発が発生しても強制排莢して射撃が持続でき、砲身1本当たりの発射頻度は低くて済む。
「技術の進歩とはすさまじいものだな……そう言えば、アレ≠ヘないのか?」
「……? アレ≠ニいうのは何でしょうか、少佐」
感心したようにうなずいていた坂本が、何やら思い出したように言う。
が、名前を知らないのでアレとしか言いようがない。
「ほら、以前ネウロイを撃墜した蛇のように飛ぶロケット砲の事だ」
「ああ、あれはロケットではなく『ミサイル』です。正確には、空対空ミサイルですが」
「みさいる? なんだそれは?」
(そうか、ミサイルそれ自体がまだ実用化されてないんだ……)
う〜ん、と頭を捻る和音。ミサイルと一口に言っても、種別や形式を問うとキリがない。基本的にウィッチが、ひいてはストライカーユニットが装備・運用するのは空対空ミサイル≠ニ呼ばれるものだ。
「ええっと、簡単なイメージで言えば坂本少佐の言う通り『蛇のように飛ぶロケット砲』で間違いはないです。目標の熱などを探知して、自動で誘導する兵器です」
「自動で誘導だと!? そんな凄まじいモノがあるというのか!?」
たしかに、機銃一丁でネウロイと戦ってきた身から
[8]
前話
[1]
次
[9]
前
最後
最初
[2]
次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]
違反報告を行う
[6]
しおりを挿む
しおりを解除
[7]
小説案内ページ
[0]
目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約
/
プライバシーポリシー
利用マニュアル
/
ヘルプ
/
ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ