第14話 仲良くケンカしなって言うけど……じゃぁ具体的にどうやってケンカすりゃ良いんだよボケがぁ!
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た。自分よりは大人とは言えアルフは使い魔だ。出来る事なら余り辛い事はさせたくなかった。
そんなフェイトの肩にアルフはそっと手を置いて微笑んで見せた。
「大丈夫だって。何せ私はフェイトの使い魔だからね。これ位楽勝さ」
安心させる為にあえてそう言ってみせ、ビルから町が見える位置に陣取ると、足元に魔方陣を展開させる。
巨大で半透明な膜が町全体を覆い尽くしていく。その膜の中には今まで歩いていた人達の姿が消えていく。この結界内であれば、幾ら建物を壊しても被害はない。結界が消えると同時に全てが元通りになる。そして、人々の被害も全くない。本来魔導師達はこうして闘っているのだ。故に人々は魔導師の姿を知る事も、魔導師の存在を知る事も出来ないでいる。
結界を町全体へ張り終わり、町を見下ろす。すると、一箇所だけ、町の明かりとは違う光を放つのを見つける。あの輝きは間違いない。
「行こう、アルフ!」
「うん」
今は忘れるべきだ。なのはと過ごした楽しい日々を。そして、今は勤めるべきなのだ。本来自分が果たす使命を。その為にも、今は感情を押し殺して行くのが得策と言える。
そう、自分自身に無理やり言い聞かせる事にした。
だが、フェイトは其処で誤算をしていた。その結界内に、偶然銀時達が居合わせた事に。
「おいおい、何だ何だこりゃぁ? でっかいシャボン玉でも膨らませてるのかぁ?」
「これは、広域結界ですよ。誰かが結界を張ったんです!」
律儀に説明するユーノ。幾らお馬鹿で通っている銀時と言えども、其処まで言われれば分かる。現状でそんな事が出来る人間と言えば奴しかいない。
「フェイトの奴か……」
「恐らく、そうだね」
銀時は戦慄した。今の所勝率は五分五分だ。力がない分技で補っている銀時と、魔法の力でスピードを格段に上げて挑むフェイト。前回はどうにか勝つ事が出来た。だが、それも初めて使う戦法だったが故の事。恐らく二度目は通用しない。
銀時には辛い戦いでもあった。だが、泣き言など言っていられない。例え不利でも闘わねばならないのだ。
「ねぇ、お父さん。本当にフェイトちゃんと戦わないと駄目なの?」
一緒についてきた定春の上に跨るように乗っているなのはがそう尋ねる。彼女もついてきてしまったのだ。他にも新八、神楽と何時ものメンバーが揃っている。
皆、ジュエルシードの反応を感知したユーノの道案内で来たのである。そしたらこれであった。
どうやら、一戦は免れないと言える。
「悪ぃななのは。幾らお前のお友達と言ってもなぁ。今は敵同士だ」
木刀を抜き放ち、銀時は言い放つ。其処に居たのは駄目人間でもなければ父親でもない。只の一人の侍であった。
「案内しろユーノ。奴等に捕られる前に分捕るぞ!」
「
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