18話
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してるみたいだけど?」
「え!?」
ロイドたちは驚きのあまり絶句した。
特務支援課が発足してまだ二日。クロスベルタイムズを読んでいたとしても掲載されたのは小さな記事と写真が一枚だけである。
アリオスの話を聞いていたとはいえミシェルはしっかり特務支援課の存在と活動と人員を把握していたのだ。
人の出入りが激しい遊撃士協会に顔を出した途端に支援課の4人組を見抜いた観察力も合わさせて極めて優秀な人物であると僅かな会話で察せられた。
「否定はできませんけど、ギルドとしては良い気分はしないんでしょうか?」
「いーえ、とんでもないわ。ウチとしては大歓迎なくらいよ。何せ依頼の数が多過ぎて今いるメンバーだけじゃ回しきれないのよ。あななたちが分担してくれるなら大助かりだから歓迎よ」
これは予想以上に良い反応だと一同は安心の息を吐いたのだが、ミシェルは一言付け足した。
「ただし、使い物になるんだったらよ」
4人はやっぱり来たと身構えた。
「こう言ったらなんだけどウチの遊撃士たちは優秀よ。アリオスを筆頭にほかのメンバーも粒揃いのエース級の実力を持っているわ。警察が市民の人気取りのためにでっち上げた新人ばかりの部署、そんな所に代わりが勤まるかしらねぇ?」
支援課の4人はミシェルの言葉に全く反論出来なかった。セルゲイ課長からの話ではクロスベル支部の遊撃士は最低でもB級というベテランばかりが集っているという。
優秀な遊撃士はアリオスだけじゃないのだ。
それに比べると自分たちは新人ばかりで何もかもが見劣りする。
黙っているとミシェルが少し笑って助け舟を出してくれた。
「まあ現状認識が出来てるならイジめるのはこれぐらいにしてあげるわ。あなたたちはあなたたちで勝手に頑張りなさい。しくじったらこっちがフォローするから」
「それって」
「手が足りないって言ったでしょう?そういう部署があるだけでもこっちは助かるの。それが使えるようになるかどうかはあなたたち次第よ」
「あっ、精進させてもらいます」
ロイドは来た甲斐があったと内心喜び、安堵していた。
面と向かって力量不足を指摘されたものの形式化している協力関係を改めて確認出来たことは大きい。相手の反応はむしろ敵意もなく忙しさの軽減のために支援課の活動を望んでいる。
これならば現場で遭遇しても大した問題にならない。むしろこちらの力量が認められれば連携して動ける可能性もある。
用事も済んだので協会から出ようとすると男が二人、2階から降りてきた。
良い体格でアリオスほど威圧感を感じさせないが同じように隙のない足運びをしていた。
支部にいることもあり胸のバッジを見なくても遊撃士だとわかる。
「なんだ、警官か?いや、君たちが噂の特務支援課かな?」
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