第27話 主人公補正は健在のようです
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攻撃力があったと言う事だ。
「成る程、人の進化限界であるはずのデュナミスをも超える創造体……。
確かに、手元には置いておく必要があるか。」
「相変らずの洞察。しかし、しばらくしたら解放するさ。
どれほどのイレギュラーだとしても、同胞の魂の欠片。
―――本当ならば、束縛するのも好きではないのだ。」
「心情は知らんが、理解は出来る。じゃ、俺は本体に報告してくるわ。」
そう言って立ち上がる魔人殿・・・の、分身。
私から見ても、最早違いが分からない生命体(厳密には違うらしいが)の創造。
やはり、次の段階に進むには魔人殿の手が必要だ。
「了解した、魔人殿。次回までには30%まで終わらせておく。」
・・・と、魔人殿が私を見てくる。
「如何したのだ、魔人殿?」
「なぁ、いい加減『魔人殿』って呼ぶのやめてくれないか?
お前も、友達に『造物主』なんて呼ばれんのは嫌だろう?」
―――その言葉に、過去の記憶を僅かに思いだす。
「了解した、愁磨殿。」
「うむ、よろしい。―――で、お前の名前って何?」
「おお、そう言えばこちらを名乗った事は無かったな。」
私は過去の記憶を辿り、友と対となる名前を紡ぐ。
「私の名はツェラメル。遡上、『偶然を冠する者』と言う意味だ。」
Side out
Side 元老院議員−側近A−
「あれから数ヶ月経つが、エルザ陛下の様子はどうだ?」
「はい。エルザ陛下は、用意した食事も満足に食べられておりません。
精神力は大したものですが、そろそろ限界が見えるかと。」
私は今、議員の方々に牢番兵士からの報告書を元に、提示報告をしています。
まぁ、議員長からの命令で虚偽だらけ・太鼓持ち様に変わっているのですが。
エルザ陛下が出した食事を食べられていないのは事実ですが、
どうやら白帝様が食事を用意しているようで、肉体的には全く元気だそうで。
「ふむ、折角の自白剤も無駄になっているか。新しい手段を考える必要はあるな……。」
「して、白帝さm……アーカードの様子はどうなのだ?」
・・・・・・あ、危なかった・・・・!もう少しで笑ってしまう所でした!
白帝様の話しになると、この人達は急に落ち着きが無くなったり、
オドオドしたり、辺りを見回します。
今の様に言い直すのは、最早当たり前になっています。
「…はい。白帝様は至って健康。従う気配は毛頭ありませんが反抗の意思も見られず、
牢内で魔法具磨きをしております。」
「魔法具をどうやって持ち込んだかはさておき……。こちらの方が、やはり厄介か
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