第26話 姫と騎士は離れてしまうようです
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Side 愁磨
『造物主』が(対外的には)倒された十三時間後、俺達『紅き翼』は真の英雄、
『正義の魔法使い』として、オスティアで戦争終結記念式典に参加していた。
『正義の魔法使い』何ぞと言う下らん称号を寄越してきたのは、無論元老院。
式典前に俺は勿論皆も受け取らなかったのだが、式典時に発表されてしまい、
民衆と言う民主主義最強兵器を使って俺達に渡して来た。
(『流石に、ここで不安を煽る行動は避けるべきだよなぁ……。』)
(『こればっかりは、仕方ないわね〜。』)
(『・・・かっこわるいから、・・・いらない・・・。』)
と念話家族会議を終了させ、仕方なくメダルだの諸々を受け取る。
「さすが愁磨なのじゃ!妾の夫なだけはあるのじゃ!!」
テオさん?ここは公の場だから目立つし、
そういう発言されますと後々面倒になってしまうのですが?
「ハァ……。テオ、あんまり困らせるな。」
「む、すまぬ。愁磨が困る事はせんのじゃ!」
素直な良い子なんだけどな〜〜・・・。如何せん皇女だから世間ずれがな。
それに、アリアとの折り合いも悪いと来た。年が近いのがいかんのかなぁ・・・・?
「と、ところで愁磨。しゃがんでくれんと届かないのじゃ……。」
テオを見てみると確かに、背伸びしてプルプルしてる。
・・・・なにこれ可愛い。今すぐお持ち帰r・・・・アリアが怒ってるからやめようか。
「ん、これで良いか?」
「うむ、よし。」
俺がテオからメダルを貰っている間に、ノワールはアリアから、
アリアはエルザさんから貰っていた。
立ち上がり振り返ると、そこにいる人達は拳を上げ、声を挙げている。
「……ま、偶には良いかな?」
ひとりごちると、バッ!!と拳を振り上げる。と、歓声が更に大きくなる。
『お姉さまーーーー!!』とか『けっこんしてくれーーーー!』
とか聞こえるのは聞き間違いだろう。
「おお、忘れる所じゃった。」
と、テオが袋状になっている袖から巻物を取り出す。
「コホン。あーあー、『静粛に、静粛に!!』」
拡声魔法(風+音魔法の応用)で声を式典会場全体に行き渡らせる。
「『ヘラス・ウェスペルタティア・メガロメセンブリアの名に於いて、
『皆殺しアーカード』、『微笑みの漆黒菩薩』両名に掛かっている賞金、
それぞれ5000万Dp、2000万Dpを永久凍結すると共に、英雄として
『正義の魔法使い』の名を授け
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