屋上にて
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う思ってみれば納得がいきます。では私はそろそろ……ユキいきますよ」
「うーん。じゃあまたねー」
千李の腕から離れた小雪は冬馬のもとへ小走りに駆けて行き先に校舎に戻った。そこで千李が冬馬に声をかけた。
「葵くん」
「はい?」
不意に声をかけらたのにもかかわらず冬馬は笑みで答える。
千李はそれを確認すると冬馬に聞いた。
「なにか悩んでることがあるなら相談に乗るけど?」
その問いにも冬馬は笑顔を絶やさずに答えた。
「ではそのときは頼らせていただきます」
いいながら冬馬は校舎の中に消えていった。
「ふむ」
誰もいなくなた屋上で千李は唇に指を当てながら思った。
……やっぱりあの子確実に何か隠してるわね。
「一応要注意って感じかしらね」
千李が言うと同時に5限を知らせる予鈴が鳴り響き千李は教室に帰っていった。
放課後千李たちはいつものようにみんなで下校するため学園の門まで来ると、通学路の先から青い髪を揺らした瑠奈が千李に手を振りながらやってきた。
「お母さ〜ん」
その声にその場にいた千李、百代、一子を抜いた全員がはてなという顔をする。
「お母さんってだれ?」
「誰かと勘違いしてんじゃねーの?」
「かもな。なぁ千李姉さん達はあの子知って……」
大和が千李に声をかけると同時に千李は瑠奈に駆け寄ると抱き上げる。
「迎えに来てくれたのね。えらいわ〜。さすが私の娘!」
「えへへ〜」
抱き上げた瑠奈の頭をワシャワシャとなでると瑠奈は嬉しそうに目を細める。
が、その様子を見ていた百代と一子を除いた全員が口をあんぐりと開けたまま千李たちを見ていた。
するとそこでやっと大和が声をかけた。
「え、え〜と……。せ、千李姉さん?今その子のこと私の娘って言った……?」
「ええ。言ったわよあたりまえじゃない私の娘なんだから」
どうだと言う風に鼻を鳴らす千李だったがそれを聞いた大和たちは言った。
「なんじゃそりゃーーーーーーーーーーーーーーー!!!!!???」
その声にまわりにいた生徒達もびくっとした様子だったが、一番ビクッとしたふしがあるのは瑠奈だった。
それを感知した千李は瑠奈を百代に預けると岳人の頭を殴った。
「ガクトうっさい」
「……なんで俺様だ」
岳人は崩れ落ちるがそれを無視し大和が聞いた。
「マジであの子が千李姉さんの娘なの!?」
「だから何度もいってるでしょ」
「マジなのか」
答えに対しその場にいた全員がまたも硬直する。
千李は固まった全員に軽く手刀を浴びせると昨日百代と一子にしたようにみんなに
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