シード
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生していた。
「おい、テメェ!なんてことしやがった!!」
その中から変な声が聞こえた。声は全然違うが喋りからしてこの中にいるのはシードだろう。
「種(シード)ね……そういう意味で名づけられているんだな」
その形からゲツガはその名前の意味を理解する。種(シード)。しかも、こいつは自分から相手に埋め込むというまるで一昔前のエイリアンの映画を思い出してしまった。
「案外あっけないもんだな。お前から自分の正体を現してくるなんてな」
「離せ!!」
「嫌だね。お前を離すとまた変なことをしかねないからな。それに、お前のせいで体のあちこちが不快なんだよ。だからこのまま破壊する……って言いたいとこだけど、俺の力じゃお前を倒すことが出来るかわからないし、破壊することも出来るかすら不明だからな。だけど、お前が送られて来たってんなら、あいつらがまた動き出したってことになる。だから、そのためにお前は利用しなきゃなんないからな」
そう言ってそのままコートのポケットに突っ込んだ。そして倒れているシュートを見る。まだ意識は戻っていないようで寝転んだままだ。しかし、このままにしておくのは駄目だろう。
「悪いけど倒させてもらうぜ」
ゲツガはシュートに近づいてから軽い攻撃をしてみる。やはり、ウィルスが抜けたおかげで普通に攻撃も食らうようになっている。それを見て安堵するとゲツガは拳を握り、そのままシュートの鳩尾に向けて勢いよく振り下ろした。
なるべく、一撃で終わらせるように加減をせずに拳を振り下ろした。シュートの体は反射的に相当な勢いで跳ね上がろうとしたがゲツガの拳でそれを抑えられる。そして、そのままシュートのHPは留まることがなく空になった。
それと同時に観客席のほうで僅かながらノイズが発生した。たぶん、映像が切れるんだろう。しかし、自分の押されている映像とシードは言っていた。普通に観客はおかしいと思うんではないだろうか。
観客はゲツガの名前を何度も叫んでいた。やはり、映像がいきなり消えてからその後の自分とシュートが行っていたことと違うのだろうか。しかし、どちらかというと観客の声音からして怒りがないとは読み取れる。
ウィナー表示とともにゲツガの名前が出た。そして先ほどの試合の映像がリプレイで放送される。そこに映った映像は最初は違うものの後はどことなく先ほどの戦いの最後に似てきているものであった。
「もう、何がなんだか俺にはさっぱりだな……」
ゲツガはそう呟くと、目の前にウィンドウが現れる。ウィンドウにはアイテムと新規流派を設立とあった。ゲツガは何の迷いもなく新規流派を選択して、たくさんの選択肢を選んで作り終えると息を吐いた。
会場の熱気はまだ収まっていないせいか観客の声がこち
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