シード
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だが、それを片腕一本で止められる。
「いい加減諦めろ。諦めも肝心って言うだろ?」
そしてシードはゲツガの膝を掴んで持ち上げると地面へと叩きつけた。
「がはっ!!」
そのまま意識が飛びそうな痛みが頭から体全体に走る。まさかこれは、
「どうだ?久しぶりの感覚は?」
「まさか……ペインアブソーバーを切ったのか……」
「切ったっていうよりも一瞬だけなくしたって言ったほうが正しいな。これ以上使うとさすがに俺がばてるから使えないけどな。でも、さっきの攻撃だけでも十分効くだろ?」
そう言って叩きつけたゲツガの頭を持ち上げる。
「ぐあ……」
「どうだ?久しぶりだろ?負けるって感覚。いや、そうでもないのか?SAOで何回も死に掛けてたし、ALOでも何回かあったし。だが、リアルではそんなことなかったお前にとっては最悪の気分じゃないのか?」
確かに負けるのは嬉しい感覚じゃない。だが、負けるよりも今は不快だ。こいつのような奴に完全に押し負けているほうが自分にとっては、最悪の気分だ。
「暴れられても困るし、極限の状態まで減らさせてもらうぜ!!」
そして、ゲツガをそのまま地面へと叩きつける。
「ごはぁ!!」
先ほどシードが言ったとおり、先ほどだけしかペインアブソーバーは切れないらしい。そのため痛みはないが頭に不快な感覚が頭にかかる。それも何度もされたおかげでHPも完全にレッドゾーンの残り1ドットというところまで減らされた。しかも、感覚までもがおかしくなった。
「さてと、これぐらいやれば大丈夫だろ。あいつの体よりもまずはお前の体を使わせてもらうか」
そう言うと地面にゲツガを投げ捨てる。そして近づいて、そのまま馬乗りになる。そして首元を持ち上げてゲツガの顔を自分の顔に近づける。こいつは何をする気なんだ。その瞬間、シードは口を大きく開けた。
「あー」
そこにはまるで何かのうごめく卵のようなものがある。そしてその中には、ノイズの走った物体がはいっている。
ゲツガはその瞬間、その口に向かって手を伸ばしそのまま突っ込んだ。
「おぼぉ!」
「気持ち悪いんだよ……顔近づけてくるな!!」
そう叫んでそのまま口の中に入っていた卵のような物体を掴んでそのまま無理やり引き抜いた。
すると、急にシュートの体からウィルスの感覚が消えた。その代わりに手の中にうごめく感触がある。シュートの体はまるで糸が切れたように崩れ落ちる。
ゲツガもそのまま地面に頭をぶつけそうになるが何とかそれを防いだ。そして、口に突っ込んだほうの手を恐る恐る開いてみる。そこには先ほどシュートの口にあった半透明の紫色の水晶のようなものがあった。そしてその中にはノイズが発
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