シード
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ゲツガは再びシードに接近して、殴りかかる。しかし、シードは再びノイズの中に姿を消した。だが、ゲツガはそのノイズが消える前にその中に腕を突っ込んだ。だが、その瞬間に腕から体にかけてびりびりとしびれたような痛みに襲われる。
「ッ!!」
「無駄だぜ!お前はもう感染者でもないただのプレイヤー!この中に入れるのは感染者やウィルスだけだ!」
シードの声だけが聞こえる。ゲツガはすぐにノイズから腕を引き出して押さえる。
「クソ野郎が……」
そしてあたりを見渡す。次からはダメージを食らい続けるわけにもいかないためノイズの出る瞬間のパターンを把握するためだ。例え、どんな物にも必ず何かがあるはずだ。あたりを警戒しながらそのほんの僅かかもしれない変わったことを探す。
しかし、その間にもシードの攻撃を攻撃は止まることがない。死角からの攻撃。普通に避けれる奴もいるのだがそれはそこに気配、敵意があるためできる芸当であり、ほぼ同時にこられては避けることも出来ない。
「ほらほら!どうしたどうした!?このままじゃやられちまうぞ!」
「がっ!!」
背中から来る攻撃。それは避けることも受け流すことも出来ない。今の自分じゃまったくと言っていいほどたちうちできない。
「いい加減姿を現せ!」
ゲツガは攻撃を受けた瞬間に素早くそのほうに拳を振るう。しかし、そこにはすでに何もない。ノイズができたと思われる空間の歪みもすぐに消えてしまう。
この歪みが出てくる所に先回りしようとしても結局は背後にほとんど出てくるため、認識することは出来ない。
「おら!」
更に背後からの攻撃で転倒せられる。幸いなことはシードの攻撃のダメージが少ないことだ。これがもし大ダメージとなるとたまったものじゃない。
「クソ野郎!!」
ゲツガはすぐに受身を取ってそちらを向くがやはりそこには何も残っていない。再び、背後からの攻撃によって転倒する。こんなんじゃ埒が明かない。何か策さえあればいいのだが、そんな考える時間も与えられない。
立ち上がるとフィールドを走り始める。止まっているだけではそこで狙われるだけだろう。それなら少しでも時間を稼ぐためにフィールドを駆け巡る。
「それで!」
しかし、それも無駄だった。走り回っても背後からの攻撃、避けることも出来ず再び転倒する。しかし先ほどの感触よりも若干違うことに気付いた。
完全にはゲツガの体を捉えることは出来ていない。それどころか先ほどの攻撃は殴る蹴ると言ったものではなく、どちらかというと掴むような感覚だった。それならと思い再び立ち上がり、走り回る。
またしても掴むような感覚で体が引っ張られる感覚に襲われる。しかし、ゲツガはそのまま腕を背中まで回し掴むこ
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