ブショー、救われる。
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牢に連れてこられて、カーフとカズヒデはそれぞれ手枷足枷を付けられた。
「ちくしょう……!!」
カズヒデは悔やんでいた。
なぜ悔やんでいるのか。それはカーフ――イーブイを傷つけてしまったことだった。
「俺の力不足だ……っ!! カーフを傷つけてしまったのは……!!」
「俺が……、俺が……っ!!」
「なーにいじけてんだ?」
不意にカズヒデの頭上に声が響いた。
上を向くと、そこにいたのは――ひとりの忍者。女の忍者なのでくのいちと呼んだほうがいいのだろうか。
「……あんたは?」
「私はシオン。助けに来たよ。オイチ様の命令でね」
そう言ってシオンは鍵を開けた。
「まずは枷を外すかね……。それからあんたを安全な場所に移して任務完了、こんな簡単な任務はないけど、こう見た感じめんどくさそうね……」
そう言いながらシオンは針金という忍者としてあるまじき? ものを取り出して枷の鍵を手際よく外していった。
最後の鍵を外したあと、シオンは言った。
「……あんた、イーブイを背負って」
「カーフだ」
「どっちでもいいわ。急がないとヒデヨシの部下が騒ぎを聞きつけて攻めてくるわよ」
「……わかった」
そう言ってカズヒデは渋々カーフを抱き上げた。その直後、
「行くわよっ!!」
シオンがカズヒデとカーフを抱き上げ、空に浮き上がった。
「わ、わわっ!?」
「うるさいわね。アリアドスの糸を使ってるのよ。とりあえず隠し通路を使って逃げるわよ」
そう言ってシオンは事前に開けられていた穴にカズヒデもろとも入っていった。
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