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とある碧空の暴風族(ストームライダー)
幻想御手
Trick18_これでも私、レベル0ですよ
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、頑張った努力の末にレベルが急激に上がり
 今では学園都市の7人しかいないレベル5にまで到達しました」

 そして彼女は最強の電撃姫、"超電磁砲"(レールガン)と呼ばれるほどすごい
 力を手に入れましたとさ」

『それって・・・御坂さん・・』

「さて、佐天さん。同じ質問をします。

 あなたは努力をすべて出し切った自信はありますか?」

『ないです』

今度は即答だった。

「なら、逆に考えれば可能性はまだあります。努力は人を大きくする。

 それに、スピネルの助けもあるかもしれません。
 スピネルは向上心や努力を促進してくれます。

 気休めかもしれませんが頼ってみてください」

佐天は自分の手首を見た。

信乃にプレゼントされたブレスレット。
その中央に輝く赤い宝石、スピネル。

『わかりました。戻ってきたら限界まで努力します!』

「いい返事です。それでは最後です。

 レベル0を欠陥品扱いしないでください。

 これでも私、レベル0ですよ」

「『え!?』」

側にいる初春と電話先の佐天が同時に驚いた。

「前に言いましたが、私は薬が効かない体質なんですよ。
 もちろん能力開発のための薬物投与も同じで効果がありませんでした。

 昔も今もレベル0のままです」

『本当なんですか? だって、すごい力持っているじゃないですか』

方向(ベクトル)は違いますけど、あれも御坂さんと同じ努力の結果です。
 能力が使えないと分かってから元々持っていた知識から独学で頑張って
 手に入れった、能力ならぬ技術ですよ。

 佐天さんも頑張ればできますよ。やりかたを教えましょうか? 地獄の特訓で」

『あ、いえ、遠慮します』

「だから、レベル0がダメだってわけじゃないんですよ。人間、他にも出来ることが
 たくさんある。大事なのは自分にできることを理解すること。
 そして諦めずに努力することです」

『はい、わかりました・・』

電話の向こうから泣き声が聞こえた。

恐怖ではなく、自分の考えの恥ずかしさ、そして信乃の励ましがうれしくて。

佐天は泣いていた。

「あちゃ・・女の子を泣かしてしまいましたね」

バツが悪そうに信乃はつぶやいた。

「ごめんなさい佐天さん。あの、反省しろと説教しましたが泣かせるつもりは・・」

『いえ、気にしないでください! これは反省のための涙です!
 信乃さんが悪くありません! ありがとうございます!』

佐天は涙を拭いて言った。

「そうですか・・あ、あと、お詫びというわけじゃないでけど
 幻想御手の犯人に会ったらどんな仕返ししたいですか?」

『え?』

「だって仕返し
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