暁 〜小説投稿サイト〜
とある碧空の暴風族(ストームライダー)
幻想御手
Trick18_これでも私、レベル0ですよ
[3/6]

[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話
げたのは信乃だ。

「木山先生には前回、会えませんでしたしレベルが上がったスキルアウトのことを
 直接報告したいですから」

「それじゃ、行きましょ行きましょ!」

初春は興奮して信乃の手を引っ張り部屋から出て行った。



「まさか、信乃にーちゃんからあんな話を聞くとは思わなかったなー」

「そうですわね。あんな過去を持っていても全く見せない。でも、お礼を言われる
 ということは、それほど仲良くなったということですかしら?」

「うん、そうね。・・よし! あとは美雪姉ちゃんとの仲を早く直さないと!」

「はいですの。美雪お姉様も信乃さんにありがとうと言われるくらい仲良くなって
 欲しいですわ」

事件とは別のところで新しい目標を決めた御坂と白井だった。





「ふふふふ〜〜ん♪」

「本当にうれしそうですね、初春さん」

「はい! だって"樹形図の設計者"ですよ!
 あのスーーーパーーーコンピュータですよ! それを動くところを見れるなんて
 最高じゃないですか!!」

「ははは。"樹形図の設計者"は逃げたりしませんよ。落ち着いて行きましょう」

信乃と初春は木山の研究所に向けて歩いていた。

どうやら初春はちぃくんの事といい、今回の事といい、コンピュータ関連のことが
かなり好きらしい。


プルルル!

初春の携帯電話が鳴った。

初春は信乃に『ごめんなさい』と目配せをして電話に出た。

「あ、佐天さん? 心配したんですよ。学校でもよそよそしいし、電話しても
 電話に出ないし」

『・・ちゃった・・』

「はい?」

『あけみが急に倒れちゃったの・・』

あけみとは佐天と初春のクラスメートであり、共有の友人だ。

『幻想御手を使ったら倒れちゃうなんて私知らなくて・・・なんで・・
 こんなことに・・私・・そんなつもりじゃ・・』

「佐天さん、落ち着いてください! ゆっくり最初から」

初春の様子に普通ではないことを信乃は気付いた。そっと耳に集中して
話を聞いた。

『幻想御手を手に入れちゃって、所有者を捕まえるって言うから・・
 でも、捨てられなくて・・それで、あけみ達が幻想御手が欲しいって・・

 ううん、違う。本当は一人で使うのこわかっただけ』

「とにかく、いまどこですか!?」

『私も倒れちゃうのかな? そしたらもう二度と起きないのかな?
 私・・何も力がない自分が嫌で・・でも能力の憧れを捨てられなくて
 "無能力者"(レベル0)って欠陥品なのかな? それでズルして力を手に
 入れようとしたから・・バチが当ったのかな? わたし・・』

電話の向こう側から泣き声が聞こえた。

「大丈夫で
[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ